株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、終値は暴落開始時の水準へ回帰

2018年4月27日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,467円(+148円、+0.7%) 続伸
  • TOPIX 1,777.2(+5.1、+0.3%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,142.0(+1.0、+0.1%) 6日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:893、値下がり銘柄数:1,019、変わらず:81
  • 値上がり業種数:22、値下がり業種数:11
  • 年初来高値更新銘柄数:97、年初来安値更新銘柄数:33

東証1部の出来高は18億8,212万株、売買代金は3兆3,144億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。南北朝鮮首脳会談が無事に開催されたことでリスクオンモードが強まったようです。また、週末・月末が重なったことに加え、ゴールデンウィーク突入直前ということもあり、ポジション調整に伴う売買も増加したと見られます。

特別に活況な商いではありませんでしたが、売買代金はほぼ1カ月ぶりに3兆円を上回りました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。前場は伸び悩みましたが、大引け前には一時+175円高まで上昇し22,500円目前に迫る場面も見られました。

最後はやや失速したものの、終値としては一連の暴落が始まった2月5日(22,682円)以来の水準となっています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成する主力値嵩株に買いが向かったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数はかろうじて6日続伸、出来高は連日で4,000万株を割り込む

東証マザーズの出来高は3,446万株、売買代金は709億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲が回復せず、出来高は連日で4,000万株割れとなり、売買代金も8日連続で1,000億円を割り込む低調な商いとなったようです。

なお、総合指数は小幅上昇となり、かろうじて6日続伸となりました。目先は1,100ポイント割れの危機を脱したかもしれませんが、もう一段の上昇を狙うには、有望な物色テーマの登場が待たれます。

ファナックが一時▲14%安に迫る大暴落、京セラやアドバンテストは大爆騰

個別銘柄では、前日の決算発表で大幅増益見通しを公表した京セラ(6971)が一時+13%超高、アドバンテスト(6857)が同じく一時+15%高に迫る大爆騰となりました。

また、ソフトバンクグループ(9984)が一時+5%超高の急騰となり、ファーストリテイリング(9983)やアステラス製薬(4503)など指数寄与度の高い主力株が大幅高となっています。その他では、住友不動産(8830)など不動産株が大幅上昇となり、東京電力ホールディングス(9501)も急騰したことが目を引きました。

一方、大幅減益見通しを公表したファナック(6954)が一時▲14%安に迫る大暴落となって年初来安値を更新し、同様に厳しい業績見通しを公表した日立建機(6305)も一時▲7%超安の急落となりました。

また、アルプス電気(6770)も一時▲9%超安の暴落となり、大幅安となった日野自動車(7205)などいずれも年初来安値を更新しています。

新興市場では、シルバーライフ(9262)が爆騰するなど一部銘柄に動きが見られましたが、爆騰・暴落が相次いだ大型株市場に比べると圧倒的に動きは少なかったようです。全体的には新興市場らしからぬ静かな値動きで引けました。

青山 諭志