2024年4月24日、明治安田生命は「家計」に関するアンケート調査結果を公表しました。
これによると、今年のGWの予算は、2万9677円となり、昨年の3万9294円から約1万円ダウンとなっています。
9割の世帯が物価高を実感していると回答しており、GWについても物価高の影響で予算を減らした世帯が65.8%を占めていることが分かりました。
2024年度は公的年金が2.7%増額という明るいニュースがありましたが、物価上昇率を上回る水準でないことに加え、追い打ちをかける値上げラッシュにより、増額を実感できそうにありません。
こうした中、家計や気持ちを支えるのが「貯蓄」ではないでしょうか。
本記事では、多くの世帯が年金生活を開始していると考えられる70歳代の貯蓄事情を覗いていきます。
老後生活を支える「国民年金」や「厚生年金」の年金月額についても一覧表でご紹介していきますので参考にご確認ください。
1. 【70歳代夫婦】平均貯蓄額は1757万円・中央値は700万円
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
1.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:4.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.8%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
70歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額は1757万円、より実態に近い中央値となると700万円まで下がります。
貯蓄額階層別の世帯割合を見ていくと、3000万円以上を有する人が19.7%と約2割を占めています。
一方で、19.2%が貯蓄ゼロという結果に。
70歳代ともなれば、すでに貯蓄の取り崩しが進んでいる世帯もあるでしょう。
しかし十分な貯蓄を確保できないまま老後を迎えた人も少なくないと考えられます。
貯蓄が少なくても、終身で受け取れる公的年金の収入だけで生活費をカバーできれば、最低限の生活は確保できるでしょう。
では、すでに年金暮らしを送るシニア世代は、公的年金を月いくら受給しているのでしょうか。次章でチェックしていきます。