激安「業務スーパー」は身近なスーパーやコンビニと何が違うのか

運営会社の神戸物産は2018年初に中期経営計画を上方修正

業務スーパーをご存じでしょうか。緑色の看板に大きく「業務スーパー」と書かれ、その横に「一般のお客様大歓迎」とあるスーパーです。一見すると外食店などプロ向けのスーパーかと思いますが、誰でも買い物をすることができます。

その業務スーパーは、2017年10月期時点で全国に780店舗あります。もしかしたら皆さんのご自宅の近くにあり、買い物をされたことがあるかもしれません。

業務スーパーを運営するのは神戸物産

業務スーパーを運営するのは神戸物産という、その名の通り兵庫県に本社を構える企業です。同社は業務スーパーに加え、惣菜店「Green's K」やビュッフェレストラン「神戸クック・ワールドビュッフェ」などを運営。また、小売店や外食店以外に、クックイノベンチャー事業やエコ再生エネルギー事業なども手掛けています。

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同社の2017年10月期の売上高は2515億円、営業利益は146億円ですが、2018年初の中期経営計画の中で、2020年10月期には売上高2900億円、営業利益170億円という目標を掲げています。

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業務スーパーの安さの背景とは何か

業務スーパーの安さの背景には大きく2つの要素があります。

まず、徹底的なローコストオペレーションにこだわっているところです。人件費を極力抑えられるように段ボールのまま陳列したり、冷凍ケースや陳列棚を大きめのサイズにして一度に多くの商品を並べるなど、運用の効率化を図っています。

また、オリジナル商品、いわゆるPB商品を充実させていることです。同社は国内に21カ所の自社食品加工工場を持ち、それらの生産ラインを活用することでお得な商品の提供を実現しています。

国内自社工場に自社輸入商品を加えたPB比率は年々上昇しており、2017年10月期第4四半期には30.5%にも達しています。こうした施策が消費者に評価されているともいえます。

最近ではスーパー(GMS)やコンビニエンスストア(CVS)もPBにこだわるというトレンドがありますが、業務スーパーの店舗に足を踏み入れると、先に触れたように陳列などが非常にシンプルだということがわかります。

業務スーパーは今後どのように展開していくのか

冒頭で述べたように、業務スーパーの店舗数は2017年10月期で780。そのうち関東地方に204店舗、関西地方に236店舗など、人口が集中する地域の店舗展開が多くなっていますが、九州や北海道などにも出店しています。また、2020年10月期には850店舗にまで拡大しようという計画になっており、長期的には1000店舗を目指しています。

ただ、プロ向けショップには肉のハナマサのような店舗もあり、競争環境はブルーオーシャンというわけではありません。

また、日頃の買い物にはイオンなどのスーパーやセブン‐イレブンなどのコンビニという業態もあります。今後私たち消費者が、生活スタイルの変化とともにどのようにこれらの店を使い分けていくかを考えてみるのも面白そうです。

青山 諭志

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慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄といった個人の資産運用(パーソナルファイナンス)を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。