2. 2024年はどうなる?消費者物価指数の上昇率について
物価上昇が著しい昨今ですが、2024年の物価見通しはどうなっているのでしょうか。
2.1 【東京23区】2023年1年間の消費者物価指数
総務省によると、東京都区部の2023年CPI(総合)は前年比3.2%となっています。
1年間で3%も物価が上がっており、それだけ現金の価値が下がっていることになります。
また、2023年の各月のCPIを前年同月比で見てみると年初は4%を超えていましたが、12月には2%代になりました。
それに比べて生鮮食品及びエネルギーを除いたコアコアCPIは依然として前年同月比が3%代で推移しており、2024年も物価の上昇は続くかもしれません。
こうした物価上昇の影響の余波は、現役世代だけでなくシニア世代にも届いているようです。
3. 「65歳以上の生活費」はどのくらい?赤字なのは本当?
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」より、リタイアしたシニアの多い「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支に関するデータを見ていきましょう。
【65歳以上の夫婦のみの無職世帯の支出】
消費支出:23万6696円
- 食料:6万7776円
- 住居:1万5578円
- 光熱・水道:2万2611円
- 家具・家具用品:1万371円
- 被服及び履物:5003円
- 保健医療:1万5681円
- 交通・通信:2万8878円
- 教育:3円
- 教養・娯楽:2万1365円
- その他:4万9430円
非消費支出:3万1812円
◆支出合計:26万8508円◆
65歳以上シニア夫婦のみ無職世帯の生活費の平均は、月額約26万9000円でした。
内訳を見ると住居費が1万円台ですので、持家でなく賃貸の場合には、さらに固定費が膨らむでしょう。
皆さんの現在の家計収支はどれくらいですか?そして老後の家計収支はどれくらいと想定できますか?
老後に向けて資産形成を進めるには、まず収支を想定する必要があります。
もちろん、収入・支出は未確定かつ流動的なもの。本記事で確認した平均データを参考にしながらマネープランを考えてみてはいかがでしょうか。
4. カフェ代に泣かされないよう、日々のお金に対する意識改革を
都道府県別「喫茶代」ランキングの1位は愛知県・名古屋市、2位は東京都・東京都区部でした。自分の住む都道府県の順位は何位でしたでしょうか。
カフェ巡りを趣味にしている人や、休憩のお供や暮らしの一部としてコーヒーを馴染み深く思っている人にとっては、意外な部分があったかもしれません。
日々の趣味や楽しみに対する出費の額が気になっている人は、日常生活を送る中で別の固定費や出費のボリュームを押さえられるように意識を変えていくのもよいでしょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)1世帯当たり年間の品目別支出金額」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 総務省 2020年基準消費者物価指数
荒井 麻友子