2. 私立中学校に通わせる親の平均年収は?
前章でもお伝えしたとおり、私立中学校に子どもを通わせるとなると、教育費の負担が公立中学校よりも大きくなります。
では、実際に子どもを私立中学校に通わせている世帯の平均年収はどのくらいなのでしょうか。
文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立中学校と公立中学校の年間収入の世帯割合は下記の結果となりました。
【年収:私立中学校・公立中学校】
- 400万円未満:3.8%・10.2%
- 400~599万円:6.2%・21.2%
- 600~799万円:15.4%・26.6%
- 800~999万円:16.8%・20.5%
- 1000~1199万円:17.7%・11.3%
- 1200万円以上:40.1%・10.3%
公立中学校に子どもが通う世帯の平均年収のボリュームゾーンは600〜799万円となっており、年収1000万円以上の世帯は全体で21.6%です。
一方で、私立中学校に子どもが通う世帯の平均年収のボリュームゾーンは1200万円以上であり、全体の半数以上が年収1000万円以上という結果に。
上記から、私立中学校に子どもを通わせている世帯の年収は比較的高い傾向にあることがわかります。
3. 私立中学の受験を検討している世帯は計画的に貯蓄を
本記事では、私立中学に通うための学費や、子どもが私立中学校に通っている親の平均年収について詳しく紹介していきました。
私立中学校に通わせるために必要な学費は、公立中学校よりも約270万円ほど高くなっており、学費以外にも塾代や受験費用といったお金もかかります。
そのため、子どもの私立中学の受験を検討している場合は、早い段階から教育費の貯蓄をしておくことが大切です。
仮に、小学校だけ公立でそれ以外(幼稚園・中学校・高等学校)は私立に通わせる場合は、平均で学費が約1000万円ほどになります。
上記の金額をすぐに貯められることは容易ではないため、子どもの10年後や15年後を見据えて、計画的にお金を貯めていく必要があります。
子どもの教育費を貯める方法の1つとして、教育費用の預金口座を別で用意し、給与が入ったら先にその口座に教育費用を入れるといった「先取り貯蓄」ができると良いです。
また、教育費用がある程度貯まったら、資産運用を利用してさらに増やす選択肢も入れておけると良いでしょう。
参考資料
太田 彩子