株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、売り一巡後は下値を切り上げる

2018年2月22日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,736円(▲234円、▲1.1%) 反落
  • TOPIX 1,746.1(▲15.4、▲0.9%) 3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,206.3(▲13.3、▲1.1%) 6日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:542、値下がり銘柄数:1,455、変わらず:69
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:42、年初来安値更新銘柄数:11

東証1部の出来高は13億4,948万株、売買代金は2兆5,902億円(概算)となり、いずれも前日より微減となりました。NY市場の続落を受けた利益確定売りが出た一方で、売り一巡後は安値を拾う動きも見られました。

商いそのものは低水準ながら、売買代金は連日で2兆5,000億円を上回っています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、前場の半ばには一時▲343円安まで売られる場面が見られたものの、その後は下値を模索する動きは見られず、大引けまで21,700円を挟んだ攻防となりました。

結局は▲1%超安の続落となりましたが、売り一巡後は相応に底堅さを見せたと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続落となりましたが、下落率は日経平均株価を上回りました。これは、日経平均株価を構成する主力大型株が総じて売られたことを示しています。

東証マザーズ総合指数は6日ぶり反落、売買代金は10日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,244万株、売買代金は700億円となり、いずれも前日より減少しました。大型株市場の下落を受けて、新興市場でも模様眺めムードが強まったようです。個人投資家の物色意欲が回復しないため、売買代金は10日連続で1,000億円を割り込むなど深刻な低水準が続いています。

また、全般的な売りに押された結果、総合指数も6日ぶりの反落となりましたが、終値では1,200ポイントを維持しました。今後1,200ポイントを維持できるかどうかは、個人投資家の投資意欲回復にかかっていると言えそうです。

北米事業の巨額減損報道が出たリコーが急落、自社株買い発表のNTTは大幅高

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)など主力値がさ株が大幅安となり、コマツ(6301)や日立建機(6305)も大幅下落となりました。

また、北米事業での巨額減損損失計上に関する観測記事が報道されたリコー(7752)が一時▲6%超安の急落となり、オリンパス(7733)やキヤノン(7751)も大きく値を下げています。

その他では、ブリヂストン(5108)が4日続落となり、JT(2914)が連日で昨年来安値を更新したことが目を引きました。

一方、大塚ホールディングス(4578)が+5%超高の急騰となり、アステラス製薬(4503)、資生堂(4911)、花王(4452)など主力ディフェンシブ銘柄が買われました。また、中期計画の前倒し達成が報道されたヤマダ電機(9831)が堅調に推移し、昨年来高値を更新しています。

その他では、前日に自社株買いを発表した日本電信電話(9432)が一時+3%高になるなど、終値でも大幅高となったことが注目されました。

新興市場では、ASJ(2351)が一時+22%超高の爆騰となり、レノバ(9519)も大幅高となりました。しかし、全体的には新興市場らしいダイナミックな値動きは少なく、静かな値動きとなったようです。

青山 諭志