2. 【厚生年金と国民年金】平均月額はいくら?2024年4月分からは2.7%増額へ
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額も見ていきましょう。
2.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
2.2 国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台でした。
上記は平均額ですから、加入している年金や年金の加入状況によっては個人差が大きくなります。
たとえばグラフをみると、厚生年金は月1万円未満~30万円以上と個人差が大きいため、ご自身の受給予定額についてはねんきんネットなどで早くから確認しておきましょう。
2.3 【2024度の年金額】2.7%増額。厚生年金と国民年金はいくらか
年金額は毎年度改定されますが、厚生労働省より公表された、2024年度の年金額の例を見てみましょう。
2.4 2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額
- 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
- 厚生年金※:23万483円(+6001円)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。
厚生年金はモデル夫婦となっており、1人分にすると16万2483円です。
現代では転職する方も多く、年収は年代や役職などによっても変わりやすいもの。あくまで参考とし、ご自身の場合を知ることが大切です。
3. 公的年金の受給予定額を確認して、計画的な貯蓄額を
これまで70歳代・二人以上世帯の「貯蓄3000万円以上の割合」と年金月額を確認してきました。
「教育費や住宅ローンの支払いで、老後資金まで手が回らない」というご家庭もあるでしょう。
ただ、老後はいつかやってくるものであり、また少子高齢化の現代では今後年金額が下がる可能性もあります。
公的年金のほか、預貯金、私的年金、iDeCo、新NISA制度などを利用して、「長い年月をかけてコツコツと備える」ことが重要でしょう。
これを機に、預貯金や資産運用、仕事による収入など、自身に合った老後対策について考えてみてはいかがでしょうか。
3.1 【ご参考】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:4.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.8%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本気象株式会社「2024年桜の開花・満開予想(第9回)を発表」
宮野 茉莉子