TBSテレビを傘下に持つ東京放送ホールディングス(9401)は、2021年3月期に売上高を4,000億円(2018年3月期会社予想3,600億円)、営業利益250億円(同190億)を目標とする意欲的な中期計画を発表した。

同社では、この目標実現のために、コンテンツ強化などによりテレビ視聴率を2位以上に高めること(2017年末3位)、アニメ制作などの映像・文化事業や有料動画配信なども含めた全社で総合力を発揮し、シナジーを生み出すこと、500億円規模のM&Aや新規事業への投資を行うこと、などに取り組むとしている。

あわせて4~9月累計実績決算も発表。実績は、売上高が前年同期比+3%増、営業利益が同+10%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が同+23%増となった。

セグメント営業利益は、放送事業は減益となったが、映像・文化事業や不動産事業が増益となり、全体で増益を確保した。

一方、通期予想は、放送事業の主力であるテレビスポット収入が昨年10~12月から伸び悩んでおり、この傾向が年度いっぱい続く見通しであることや、視聴率獲得のための番組強化等の支出増が続くため、売上高及び各利益が下方修正された。

足元で主力の放送事業の業績が軟化するなかで、今回発表された中期計画が達成可能であるかを、今後、精査していきたい。

LIMO編集部