2. 【年収別階層別】二人以上世帯の貯蓄割合
年収が高いほど、その分貯蓄に回しやすいことから「高収入=貯蓄も多い」とイメージしている方も多いかと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、二人以上世帯における各年収ごとの貯蓄割合は下記の結果となりました。
上記グラフをみると、貯蓄1000万円〜2000万円を保有している割合は意外にも各年収で一定数存在していることがわかります。
しかし、貯蓄2000万円以上になると、高収入の世帯の割合が一気に増加します。
上記をみると「やはり年収が多いほど貯蓄がしやすい」と思ってしまいますが、必ずしもそうとは限りません。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」における、各年収ごとの金融資産非保有割合は下記の結果となりました。
上記グラフをみると、各年収で貯蓄ゼロの世帯が存在することがわかります。
年収1000万円以上の世帯でも、約1割は貯蓄ができておらず、高収入の世帯においても貯蓄格差が生じている現状がみてとれます。
2.1 手取り収入からの貯蓄割合
前章にて、どの年収世帯においても貯蓄格差が生じていることがわかりました。では、手取り収入から何パーセント貯蓄に回しているのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、各年収別の世帯において手取り収入からの貯蓄割合は下記の結果となりました。
各年収別の世帯において、5〜15%程度を収入から貯蓄に回していることがわかります。
その一方で、どの年収世帯でも「貯蓄をしなかった」が一定割合を占めており、年収1000万円以上の世帯でも1〜2割が収入を貯蓄に回していません。
年収1000万円以上もあれば、貯蓄がしやすいイメージがありますが、なぜ貯蓄ゼロの世帯が存在したり、収入から貯蓄に回していない世帯がいたりするのでしょうか。
次章で詳しく解説していきます。