株式市場の振り返り-日経平均株価は一時▲1,603円安、1年7カ月ぶりの暴落

2018年2月6日(火)の主要指標カッコ内は前日終値比

  • 日経平均株価 21,610円(▲1,071円、▲4.7%) 大幅3日続落
  • TOPIX 1,743.4(▲80.3、▲4.4%) 大幅3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,170.6(▲118.1、▲9.2%) 大幅3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:35、値下がり銘柄数:2,027、変わらず:3
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:5、年初来安値更新銘柄数:161

東証1部の出来高は31億5,571万株、売買代金は5兆6,483億円(概算)となり、いずれも前日から大幅増加となりました。前日のNY市場の急落(下落幅は過去最大)を受けて利益確定売りがかさんだほか、多くの投げ売りが出たと見られます。

その結果、売買代金は5兆5,000億円を上回り、約4年9カ月ぶりとなる稀に見るような大商いとなりました。

そのような中、日経平均株価は久しぶりに「暴落」と呼べる大幅下落となりました。前場の半ば過ぎから▲1,000円超安となり、後場の半ばには一時▲1,603円安まで売られる場面が見られました。その後は徐々に切り返したものの、結局は▲1,071円安となる大幅安で3日続落となっています。

ちなみに、日経平均株価の終値が▲1,000円超安となったのは、英国のEU離脱ショックが起きた2016年6月24日(▲1,286円安)以来となります。

なお、TOIXも同じような値動きとなりましたが、下落率は日経平均株価よりやや小さく引けました。しかし、これはもう誤差の範囲であり、暴落という状況は同じと言えましょう。

東証マザーズ総合指数は一時▲13%安に迫る暴落で3日続落

東証マザーズの出来高は1億3,754万株、売買代金は1,809億円となり、いずれも前日より大幅増加となりました。大型株式市場と同様に、新興市場でも投げ売りが増加したようです。その結果として商いが増えたため、出来高、売買代金とも非常に高い水準となりました。

また、総合指数も取引時間中には一時▲13%安に迫る急落となり、終値も▲9%超安となりました。株価指数がここまで下落すれば、これはもう文句なしの「暴落」と言っていいでしょう。

安川電機と塩野義製薬が一時▲10%超安の暴落、好決算の三菱自動車は逆行高

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)が急落するなど、主力大型株は軒並み▲3%~▲6%の急落となりました。

その中でも特に、安川電機(6506)が一時▲12%安に迫り、塩野義製薬(4507)も一時▲10%超安になるなど、いずれも暴落となっています。

一方、前日に決算発表を行い、業績予想を上方修正した三菱自動車(7211)が孤軍奮闘の逆行高となりました。また、同じく好決算を発表したマルハニチロ(1333)は一時+5%高に迫る急騰となっています。

新興市場では、総合指数の暴落が示す通り、急落してストップ安となる銘柄が続出しました。主なストップ安銘柄は、ブライトパス・バイオ(4594)、サンバイオ(4592)、串カツ田中(3547)、メタップス(6172)、中村超硬(6166)、ウォンテッドリー(3991)などです。

青山 諭志