シードヘッドとは花が咲き終わり、種をつけて茶色くなった花ガラ。

見た目はけっして美しいとは言えませんが、晩秋の荒涼とした風景にしっくりとなじむ哀愁を漂わせます。

強健な多年草はしばらく枯れた花を残していても、それほど生育に影響しません。今回はシードヘッドの魅力や、晩秋の立ち枯れ姿が美しい植物を参考価格とともに紹介します。

1. ナチュラルでユニークな姿が個性的、シードヘッドの魅力

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1.1 形がユニークでオシャレ

シードヘッドは元の花の形がそのまま残っているものもあれば、花とはまったく異なる形になるものも。秋になってどんな状態に変化するのか楽しみです。

種にフワフワした綿毛が付いていたり、ピンピンとがっていたりと、近づいてその造形美をじっくり鑑賞する味わいもあります。独特で個性的なフォルムは長い間見ていても飽きません。

1.2 生命の営みを感じさせる

植物が1年のサイクルを終えようとする秋。子孫を残すために種を作る、というごく自然な命の営みを間近で見られるのは感動的です。

綿毛で風に乗って行ったり、弾けて遠くに飛んだりと、種を飛ばす方法もさまざま。なかにはベタベタしていたり針のようにとがったりすることで、人や動物にくっついて遠くまで運んでもらう他力本願タイプも。

命を次の世代に引き継ぐために、植物が持っている生きる知恵には驚かされます。

1.3 花との競演が楽しめる

晩秋でも耐寒性のあるキク科の植物など、元気に花を咲かせている植物が多数あります。その中に黒っぽく硬い印象のシードヘッドがあると、風景をピリッと引き締めるアクセントに。

ソフトとハードという対照的なテクスチャ―がお互いを引き立て、メリハリのある庭が演出できます。