2. 海苔の薄さと透明なフィルムの表現が難しかった

どう見ても本物にしか見えない味のりの木彫り作品。

投稿主のキボリノコンノさんに木彫りの味のりを制作した経緯を伺うと、「展覧会を開催する機会が増え、会場に来た方により驚いてもらえるような作品を作りたいと思い木彫りの味付けのりを制作しました」と話してくれました。

制作期間と苦労した点についても伺うと、「制作期間は10時間です。海苔の薄さの表現や透明なフィルムの表現が難しかったです。海苔の薄さは、海苔の端を斜めにカットすることで、実際は厚みがありますが薄く見えるように作っています。また、着色にもこだわっていて、明るい黄緑色と濃い深緑色を混ぜて着色することで、明るい部分が透けて薄い海苔に見えるように着色しました。 透明なフィルムは、絵の具と色鉛筆を組み合わせて光の反射や影を描き込むことで、フィルムの質感を表現しています」と教えてくれました。

お気に入りのポイントについては、「実物を見ると木でできているとわかるのですが、スマホのカメラで写真を撮ることでフィルムが透明に見えてしまうという点がお気に入りです。 人間の目で実物を見ると、2つの目で見るため距離感がわかり、フィルムの表面に木目や黒い影の部分があることが分かるのですが、写真に撮ると2次元になるため、木目や影がフィルムの下にあるものだと錯覚してしまい透明に見える仕掛けになっています」とのことでした。

木彫りの技術はもちろん、着色や写真に収めたときの見え方まで完璧に計算され尽くされたゆえのリアルな作品なんですね。

3. 大阪「大丸梅田店」にて展示会を開催中

大きな話題を呼んだ「木彫りの味のり」。実際に作品をこの目で見てみたいと思った方も多いのではないでしょうか。

キボリノコンノさんは現在、大阪の「大丸梅田店」にて展示会を開催中。木彫りの味のりをはじめ、さまざまな木彫り作品を実際に見ることができます。

出所:キボリノコンノさん提供

展示会は11月20日まで開催されており、11月11日にはサイン会も開催されるとのこと。お近くの方はぜひ実物を見にいってみてはいかがでしょうか。

展示会の入場料は一般・大学生800円、小中高生 600円です。