3. 「年金26万5000円」8月15日に支給されたのはどんな夫婦?
8月15日は、2023年度2回目の年金支給日でした。この日、2人で合計「年金26万5000円」を受け取れた夫婦がいます。
ただし、1度に支給される年金は「2ヶ月分」である点に注意が必要です。
これが月額の年金です。
夫婦2人がまったく同じ金額を受け取っていたとすると、一人あたりの金額は6万6250円。
つまり、67歳以下の人の老齢基礎年金額(満額)と一致します。
40年間未納にすることなく国民年金保険料を納めてきた夫婦(67歳以下の場合)は、この8月15日に夫婦の合計で「年金26万5000円」が受け取れたということです。
ただし、年金からは税金や保険料が天引きされるため、実際に振り込まれる金額はもっと少なくなる可能性があるでしょう。
実際の振込額は、6月に送付される年金振込通知書で確認できます。
年金振込通知書の記載内容も、2ヶ月分の年金である点に注意しましょう。
4. 年金の額面から見える老後対策
今回は8月15日支給の年金を基準に、老後はどの程度の年金がもらえるのか確認しました。
年金額は毎年変動するものなので、ねんきん定期便やねんきんネットなどで繰り返し確認するようにしましょう。
1回あたり「夫婦合計26万5000円」の年金で生活できるかどうかは人によって違うと思いますが、みんながこの年金をもらえるわけではありません。
今の生活費から逆算して、老後にどの程度の資金が必要になるかを考え、少しでも早くから老後資金対策に取り組むことが重要と言えるでしょう。
例えば30歳の方が65歳まで貯金をして1000万円を貯金するには「1000万÷35年÷12か月=2万3809円」で、月間約2万4000円を貯金すれば達成できます。
しかし50歳から65歳までの貯蓄を始める方は「1000万÷15年÷12か月=5万5555円」で、月間約5万5000円でもぎりぎり達成できません。
このように、老後対策は少しでも早くから取り組むことが重要と言えるでしょう。
参考資料
足立 祐一
執筆者
兵庫県芦屋市出身。同志社香里高校・同志社大学政策学部卒業後、損保ジャパン日本興亜(旧日本興亜損保)へ入社。保険代理店への保険商品案内営業に従事。その後、実際に窓口でお客様へ提案したいとの思いから東京スター銀行のリテール営業へ転身。2011年より現在までファイナンシャルアドバイザーとして個人のお金の悩みを解決してきた。2012年より個人販売の全行員内ランキングでは9年間で10位以内から一度も落ちることなく、2014年2位 2019年3位 2020年1位 2021年2位と安定して好成績をおさめた。また周囲への育成にも力を入れており、2014年以降8年連続で途中2度の転勤もありながら、所属支店の成績を31店舗中1位にしてきた。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、損害保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)