ここ数年、外出を控えていた方もいらっしゃるでしょうが、今年の夏は今までできなかったことを楽しみたいですね。

そのためには支出も増えてしまいますが、同時に将来のための貯蓄や運用も考えなければいけません。

さて、来年(2024年)からNISAが新しくなります。

2023年よりも利用できる金額が増えますし、運用できる期間が無期限になるため、使いやすくなります。くわしく見ていきます。

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【NISA】老後資金のためにも活用できる

NISAで運用する目的はさまざまですが、今回は老後資金の準備ということで考えたいと思います。

まず、NISAとは少額投資非課税制度で、運用利益や配当金を非課税で運用できる制度です。

これまでまとまった資金がなくて貯めることや増やすことができなかった方でも、運用のきっかけとすることができます。

老後資金をNISAで準備するにあたって必要なことは、無理をしない金額で、毎月定期的に積み立てること、途中で引き出さないことです。

無理をして大きな金額で始めようとすると、収入に変動があった時に積立を続けることができなくなり、資金を引き出してしまうおそれがあります。

【新NISA】40歳の方が65歳まで積立をする場合

ここでは、40歳の方が65歳まで積立をするケースをシミュレーションしてみましょう。

  • 夫婦ともに40歳(夫は会社員、妻はパート)、子ども1人10歳
  • 毎月、夫は3万円、妻は2万円の合計5万円で20年間積立
  • 60歳以降は無理をせず、夫のみ1万円の積立。

60歳までに積立をしていた分は、60歳以降運用のみおこないます。

目的がないまま運用を始めるよりは、目的を持った方が良いので「老後2000万円問題」を踏まえ、ここでは2000万円を作ることを目標にしてみましょう。

夫が40歳から60歳になるまで、毎月3万円を年3%で運用した場合、984万9060円(金融庁 資産運用シミュレーションより、以下同様。)

その後、60歳までに運用した資金を5年間、3%複利で運用した場合、1141万7759円。

60歳から5年間、毎月1万円を年3%で運用した場合、64万6467円で、合計1206万4226円になります。

一方、妻が40歳から60歳になるまで、毎月2万円を年3%で運用した場合、656万6040円。

その後、60歳までに運用した資金を5年間、3%複利で運用した場合、784万195円となります。

ご夫婦合計で、1990万4421円です。

このように、無理をせず比較的安定した運用でも、運用期間が長ければ、貯めていくことは可能なのです。

しかも、NISAの積立投資枠を利用するため、運用益に税金はかかりません。

ただし、人生には節目節目でかかるお金があります。このご家庭のライフプランを見てみましょう。