イタリアは記録的な猛暑が続き、政府も注意を呼び掛けています。夏は旅行のハイシーズン、観光客の増加とともに増えるのがスリの被害です。
楽しいイタリア旅行が、スリの被害で台無しになってしまうことは避けたいもの。治安の良い日本から海外に向かう場合、スリ被害に遭わないためにはどんな注意が必要でしょうか。在住者がおすすめの対策5選をご紹介します。
コロナ禍の終わりとともに増えたスリ!
観光客がスリ被害に遭う現象は、残念ながら欧米では日常茶飯事です。観光立国のイタリアは特にスリに遭いやすいというイメージがあります。
イタリアでは実は、観光客だけではなく、イタリア人も被害に遭うケースが少なくありません。
イタリアの新聞各紙を見ると、コロナ禍の終わりとともに観光客が戻り、スリ被害もコロナ前の状況に迫る勢いで増えていることが報告されています。
旅行中のスリ被害は、物質的な面だけではなく精神面にもダメージを与えます。スリに遭わないためには、どんな工夫が必要なのでしょうか。
その1.出発前からスリ対策の準備をする
スリ対策の準備として、まずパスポートをはじめ重要な書類のコピーは必ず取っておきましょう。
クレジットカードの番号やカード会社の電話番号も控えておく必要があります。これらの情報は、ともに旅行する人や留守宅の人とも共有しておくと便利です。
旅行の荷造りをするときは、スリの目を引きやすい高価なブランド物やジュエリーは避けるのも手です。
欧米の町でおしゃれをして闊歩したい。それは当然の願望です。でも移動が公共交通手段である場合は、一目見て高額とわかるものを身に着けるのは危険です。
その2.スリを見分けるのは困難!万全の対策を怠らない
スリの犯人といえば、いかにも怪しげな人物像を思い浮かべるかもしれません。ところが近年のスリは、身ぎれいな紳士風であったり、ごく普通のティーンエージャーであったりと、外見から見分けるのが困難になっています。
バスや地下鉄に乗る場合は、なるべく乗車数が少ない車両を選び、周辺の人に注意を払うようにしましょう。
特に気をつけなくてはいけないのは、少年や少女たち。集団で取り囲み、否応なしに貴重品を奪っていきます。子どもだからといって油断は禁物。彼らの姿を見たときは、その場から離れるのが賢明です。