●ブラック企業の見分け方2. 就職情報誌や口コミサイトの評判が悪い

求人を見て気になる企業があれば、次は情報収集してブラック企業ではないかチェックしましょう。

離職率や勤続年数、平均給与を調べる、厚生労働省のブラック企業リスト(※)をチェックするなどの方法があります。

※労働基準法などに違反した企業を掲載する「労働基準関係法令違反に係る公表事案」のことです。各都道府県労働局のホームページに掲載されています。

また、企業の口コミサイトなども活用しましょう。

口コミ情報が正確かどうかはわかりませんが、たくさんの情報が収集できれば実態に近い情報が得られます。

●ブラック企業の見分け方3. 面接担当者や職場の雰囲気に違和感を感じる

求人票のチェック企業情報の収集も重要ですが、実際に企業に行き、企業の人と会わないとわからないこともたくさんあります。

採用面接がそのチャンスです。

ブラック企業の面接担当者の態度や言動が高圧的であったり、ブラックをイメージさせるとは限りませんが、職務内容や労働条件について説明が曖昧である場合は要注意です。

従業員の様子から企業を見分けるのは難しいですが、「社長がくるとピリピリした雰囲気になる」「従業員の多くが疲れた感じがする」「精神論的な訓示や営業成績グラフが掲示されている」「職場が整理整頓されていない」など違和感を感じることもあります。

入社後に違和感の原因がわかったという話もよく聞きますので、面接に行って違和感を感じた場合はより慎重に検討したほうがいいでしょう。

●ブラック企業の見分け方4. 採用決定や入社手続きが雑である

採用面接後にすぐに採用が決まる、入社手続きでは労働契約書の詳細な説明がない、など雑な対応が見られるケースもあります。

「人員不足で採用を急いでいる」「誰でもいいから採用して使えなければ入れ替える」などの原因が考えられます。

採用を急いでいるのはブラック企業だけとは限りませんが、「優秀な人材を採用したい」「人を大切に育てていきたい」と考える企業の対応かどうか、慎重に見極めたいところです。

●ブラック企業の見分け方5. 業界によってはブラックになりやすい

業界内では平均的な企業でも、全産業で見るとブラックに該当するケースもあります。

たとえば、人手不足が慢性化している業界では、多くの企業で長時間労働、過重労働が見られます。

サービス業や運輸業、建設業などが該当します。

他社との差別化で利益を上げられず、人手に頼って過当競争している業界では、労働時間が長い割に給与は低めです。

また、主に個人を対象とした営業がメインの業界も、「ノルマが厳しい」「強いストレスがある」などブラックに繋がりやすい要素があります。

住宅や自動車、証券、保険などの営業を主とした企業などが該当することがあります。

ブラック企業のまとめ

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ブラック企業に入社してから後悔しないように、可能な限り事前の情報収集と採用面談時の企業チェックに努めましょう。

内定まで細かい労働条件は聞かない方がいいという意見もありますが、ブラックが疑われるケースでは早めに確認したほうがいいでしょう。

特に、職務内容や給与体系、労働時間は仕事のやりがいや働きやすさに直結するため、きちんと確認することが重要です。

参考資料

西岡 秀泰