夏のボーナスの時期となりました。企業によってボーナスの有無や金額は異なるため、キャリアを見つめ直す方もいるのではないでしょうか。
初めての就職活動だけでなく転職においても、応募先がどんな会社か気になります。
希望する職種であっても、ブラック企業には行きたくないと考えるのが一般的です。
しかし、企業の実情は外部からでは分かりにくいため、判断に迷う人も多いでしょう。
この記事では、社労士として多くの企業を見てきた筆者がおすすめする「ブラック企業」の見分け方を紹介します。
就職後に後悔しないように、求職活動をする前に確認しましょう。
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ブラック企業とは
ブラック企業という言葉に明確な定義はありませんが、「労働者を酷使する企業」や「劣悪な労働環境で従業員を働かせる企業」などが該当します。
たとえば、「労働条件の最低限度」を定める労働基準法などに違反する企業、または違反ギリギリの企業などです。
ブラック企業の職場では、次のいずれかまたは複数の状況が見られます。
- 長時間労働が常態化している
- 給料が不当に少ない、残業代が支払われない
- 過重な責任やノルマを課される
- パワハラ行為やセクハラ行為がある など
ブラック企業の見分け方5選
実際に働いてみないとその企業がブラックであるかどうかわからないこともありますが、入社する前にチェックできることもあります。
入社前を前提に、ブラック企業の見分け方を紹介します。
●ブラック企業の見分け方1. 求人内容が曖昧
ブラック企業を見分けるために、まず最初にチェックするのが求人票です。
求人内容が曖昧な場合、注意が必要です。
たとえば、職務内容に「〇〇アドバイザー」「〇〇スタッフ」などと記載されているケースです。
〇〇アドバイザーは、多くの場合、アドバイスがメインではなく「〇〇の営業」であることが大半です。
〇〇スタッフは、内容が幅広く3Kの重労働をさせられるケースもあります。
給与や労働時間についてもきちんと確認しましょう。
同業種の会社と比較して給与が高過ぎると感じたら、固定残業代や成果に応じたインセンティブが含まれていることもあります。
思ったより給与が少ない、残業が多いのに給与は増えない、などの不満につながります。
チェックポイントは基本給の1つです。
基本給以外の加算部分は、無条件に支払われるかどうかが不明確であるからです。
また、基本給が安いため、基本給をもとに計算される賞与や退職金も低額であるケースも考えられます。
残業の有無や残業時間、年間休日日数などもチェックしておきましょう。
また、「完全週休二日制」ではなく「週休二日制」と記載されている場合、毎週2日休めるとは限りません。