全国各地で梅雨入りとなっています。

ずっと雨模様の地域もありますし、台風の影響からか大雨が続いている地域もありますので、もしもに備えた準備も必要です。

梅雨時である6月は、「その年度の年金の初回支給月」でもあります。

2023度の年金は6月15日から支給が開始しました。

年金額は物価上昇に追いついていませんが、昨年よりも増えています。

年金以外に支給されるものとして、年金生活者支援給付金を受給できる方がいらっしゃいます。

これは、公的年金などの収入やその他の所得が一定基準額以下の方に、生活支援を図ることを目的に年金に上乗せ支給されるものです(厚生労働省より)。

くわしく見ていきましょう。

1. 年金生活者支援給付金とは

老齢年金生活者支援給付金の支給要件は、以下の全てを満たしている方です。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が88万1200円以下

老齢基礎年金とはいわゆる「国民年金」から支給される老後の年金です。

障害年金や遺族年金の場合の要件は、次以降の項で解説しています。

前年の所得金額が78万1200円を超え88万1200円までの方は、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

今回は、補足的老齢年金生活者支援給付金については割愛します。

2. 年金生活者支援給付金の金額

年金生活者支援給付金給付金については、月額での支給となります。

出所:日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」

月額5140円を基準に、保険料を納付している期間に応じて計算されます。

また、免除をした期間によって追加される額もあります。

  • 保険料納付済期間に基づく月額 5140円×保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
  • 保険料免除期間に基づく月額 1 万1041円×保険料納付済期間 / 被保険者月数480月

※保険料納付済期間は、年金証書や支給金額変更通知書等で確認できますし、本人であれば年金事務所などで確認してもらうこともできます。

保険料納付済期間とは、20歳以上60歳未満の厚生年金(共済年金)や国民年金保険料を払った期間、60歳以降に任意加入した期間などが該当します。

生年月日や年金の免除の仕方によって、もらえる金額が変動します。

2.1 給付額の例【昭和26年4月2日生まれの方】

被保険者月数480月のうち納付月数が480月、全額免除月数がない場合

  • 5140円×480月 /480月 = 5140円
  • 1万1041円×0月 /480月 =  0円

 5140円 + 0円 = 5140円  → 年金月額に上乗せし、月額5140円を受給することができます。