新NISAで月3万円投資した場合をシミュレーション

預金や保険、NISA、iDeCoなどさまざま老後に備える方法がありますが、特に2024年から始まる新NISAに注目が集まっています。

本記事では、新NISAで月3万円投資した場合の65歳到達時点における資産評価額を金融庁「資産運用シミュレーション」を利用してシミュレーションしてみます。利回りは、年利3%が前提です。

投資開始年齢ごとの、65歳到達時点における資産評価額は以下のとおりとなります。

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」をもとに筆者作成

毎月3万円を新NISAで投資した場合の65歳時点での資産額

投資開始年齢(投資年数) 65歳時点での資産額

  • 60歳(5年間) 194万円
  • 55歳(10年間) 419万円
  • 50歳(15年間) 681万円
  • 45歳(20年間) 985万円
  • 40歳(25年間) 1338万円
  • 35歳(30年間) 1748万円

上記で試算した場合には、50歳から投資を始めた場合、681万円の老後資産を作ることができます。また、35歳から投資を開始した場合の資産額は1748万円となり、老後2000万円に近づきます。

1748万円あれば、老後に向けて安心して備えられると思う人も多いのではないでしょうか。投資はできるだけ早くはじめたいことがわかります。

ただし、上記のシミュレーションは年利3%での運用が前提です。リスクはありますし、また実際の運用では利回りがどうなるかわかりません。

また、利回りを年利1〜6%に変えた場合でシミュレーションしてみましょう。

50歳から毎月3万円を新NISAで投資した場合、利回りごとの65歳時点における資産額は以下のとおりです。

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」を基に筆者作成

50歳から毎月3万円を投資した場合の利回りごとの資産額

利回り(年利) 65歳時点での資産評価額

  • 1% 582万円
  • 2% 629万円
  • 3% 681万円
  • 4% 738万円
  • 5% 802万円
  • 6% 872万円

利回り1%で運用した場合と利回り6%で運用した場合とでは、資産評価額の差は約1.5倍です。上記は利回りがプラスの場合でシミュレーションしていますが、もちろん利回りがマイナスになる場合もあります。

金融庁によれば、資産や地域を分散した積立投資を長期間続けることで、結果的に元本割れする可能性が低くなる傾向があるとしています。

出所:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」

長期間かけて積み立てを続けることを考えてはじめるといいでしょう。

早くから資産形成の検討を

今回のような積立投資は、利息に利息がつく複利の効果があり、一般的には早くはじめて長期間かけて運用するほど効果が得やすい可能性があります。

2024年から新NISAが始まりますが、2023年も一般NISAやつみたてNISAで投資は始められます。

一方で投資にはリスクがありますし、投資対象でパフォーマンスも異なります。まずは今から情報収集をはじめてはいかがでしょうか。

参考資料

苛原 寛