牧野富太郎博士は日本の植物分類学において多大な功績を残し、「日本植物学の父」と称される人物。現在NHKで放送中の連続テレビ小説「らんまん」の主人公、槙野万太郎のモデルにもなっています。
牧野富太郎とはどのような人物なのでしょうか。今回はその功績とともに、高知県立牧野植物園に咲く博士ゆかりの草花も紹介します。
「日本植物学の父」牧野富太郎とは?
1/11
Purino/shutterstock.com
牧野富太郎博士は1862年に現在の高知県高岡郡佐川町で生まれました。自然に囲まれた地域で幼少期を過ごし、野山で見つけた植物に深く興味を持ちます。
植物について独学で勉強するうちに東京大学理学部の植物学教室への出入りを許可され、植物学の研究に没頭。つぎつぎと新種を発見しながら、数多くの植物にそれまでなかった日本語の学名を命名しました。
博士が発表した「牧野日本植物図鑑」は日本の植物学の基礎を築いた書物とされ、植物愛好家のバイブル的存在に。高知市にある牧野植物園には、博士が愛した四季折々の草花が集められています。
【朝ドラ・らんまん】牧野植物園に咲く「牧野富太郎が愛した花」バイカオウレンなど
1. バイカオウレン
2/11
63KEI/shutterstock.com
- キンポウゲ科オウレン属
- 草丈:3~10センチ
- 開花期:2~3月
- 参考価格:600~800円前後(3号ポット苗)
ウメに似ている白い小花が可憐なバイカオウレン。切れ込みが美しい深緑の葉は常緑で、地面をほふくしながら広がります。牧野博士の生家の裏山に自生していた花として有名です。
2. キエビネ
3/11
High Mountain/shutterstock.com
- ラン科エビネ属
- 草丈:30~55センチ
- 開花期:4~5月
- 参考価格:800~1000円前後(3号ポット苗)
キエビネは太い茎を長く伸ばしてスタイリッシュな草姿。一般的なエビネより花が大型で、鮮やかな黄色い花を咲かせます。わずかに香る柑橘系の香りが爽やかです。
3. ラショウモンカズラ
4/11
shepherdsatellite/shutterstock.com
- シソ科ラショウモンカズラ属
- 草丈:20~30センチ
- 開花期:4~5月
- 参考価格:600~800円前後(3号ポット苗)
能の演目「羅生門」にちなんで命名されたラショウモンカズラ。紫色の花が美しく、明るい山林で群生して生息します。旺盛にランナーを伸ばしながら増えるので、グランドカバーにもオススメです。
【朝ドラ・らんまん】牧野植物園に咲く「牧野富太郎が愛した花」ユキモチソウなど
4. ユキモチソウ
5/11
High Mountain/shutterstock.com
- サトイモ科テンナンショウ属
- 草丈:20~30センチ
- 開花期:4~5月
- 参考価格:1200~1500円前後(3号ポット苗)
ユキモチソウは四国を中心に三重や奈良に自生。「仏炎苞」と呼ばれる独特の形をした花が人目を引きます。中央に餅に似た丸く白い付属体を持つことが名前の由来です。
5. ヒスイカズラ
6/11
Nakornthai/shutterstock.com
- マメ科ヒスイカズラ属
- 草丈:5~20メートル
- 開花期:3~5月
- 参考価格:3000~4000円前後(3号ポット苗)
エメラルドグリーンの長い房状の花がエキゾチックなヒスイカズラ。花の長さは50~100センチほどになることも。熱帯地域を原産とし、コウモリの媒介で受粉するツル性植物です。
6. ヒツジグサ
7/11
shiro_ring/shutterstock.com
- スイレン科スイレン属
- 開花期:6~9月
- 参考価格:800~1000円前後(3号ポット苗)
ヒツジグサは野山の小さな池や湿原に生息。水底の泥に根を張り水面に茎を伸ばして花や葉を広げます。花は一般的なスイレンよりやや小ぶりで花色は白です。
【朝ドラ・らんまん】牧野植物園に咲く「牧野富太郎が愛した花」カリガネソウなど
7. カリガネソウ
8/11
tamu1500/shutterstock.com
- シソ科カリガネソウ属
- 草丈:80~100センチ
- 開花期:8~9月
- 参考価格:500~700円前後(3号ポット苗)
花の上に飛び出しゆるいカーブを描く雄シベが特徴的なカリガネソウ。鮮やかな青紫の花はキレイですが、触れると強い硫黄臭を発します。山林のやや湿った場所に生育。
8. サガリバナ
9/11
Khun Ta/shutterstock.com
- サガリバナ科サガリバナ属
- 草丈:10~15メートル
- 開花期:6~8月
- 参考価格:1500~2000円前後(3号ポット苗)
サガリバナは日本の沖縄や石垣島などの水辺に生える植物。フワフワした白や薄いピンクの花が垂れ下がって咲きます。夕方に咲き始め、夜明けには水面に落ちてしまう「幻の花」です。
【朝ドラ・らんまん】牧野植物園に咲く「牧野富太郎が愛した花」ダイサギソウなど
9. ダイサギソウ
10/11
Doikanoy/shutterstock.com
- ラン科ミズトンボ属
- 草丈:30~60センチ
- 開花期:8~10月
- 参考価格:1500~2000円前後(3号ポット苗)
白い花が羽を開いたサギに似ていることが名前の由来となったダイサギソウ。日当たりのよい湿った草地や山林に自生しています。比較的大きな花は、空を舞う鳥のように優雅です。
10. ガンゼキラン
11/11
Varts/shutterstock.com
- ラン科 ガンゼキラン属
- 草丈:40~60センチ
- 開花期:5~6月
- 参考価格:1500~2000円前後(3号ポット苗)
ガンゼキランは日本から東南アジアにかけて分布する大型のラン。ややうす暗く湿り気のある場所を好みます。鮮やかな黄色の花が華やかで、森の中でひときわ目立つ存在です。
まとめにかえて
故郷の山や野原に咲く名もなき草花に目を留め、愛情を込めて研究し続けた牧野富太郎博士。その功績は日本植物学における貴重な財産と言えるでしょう。
身近に咲いているかもしれない可憐な草花を探しに、春の野山に出掛けてみませんか。
