2. 60~69歳の平均貯蓄額はいくらか

毎月の年金受給額が少ない場合、貯蓄で老後の生活費を賄うことが必要です。では、60~69歳はどの程度貯蓄をしているのでしょうか。

60~69歳の金融資産保有額は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」をもとに筆者作成

2.1 60~69歳の貯蓄(平均と中央値)

  • 単身世帯          平均値:1388万円 中央値:300万円
  • 二人以上世帯        平均値:1819万円 中央値:700万円

単身世帯・二人以上世帯いずれにおいても、平均値と中央値で1000万円以上の差があります。平均値は一部のお金持ちの影響を受けやすいため、中央値がより実態に即したデータと言えるでしょう。

単身世帯の中央値である300万円は、毎月5万円を使えば5年間でなくなってしまいます。平均寿命が伸びる現代では、心もとない数字でしょう

そのため、貯蓄が少ない世帯では、生きている限り受け取り続けられる「年金」の受給額をいかに増やすかがポイントとなります。