4. 「自分の老後は自分で守る」長寿時代を見据えた心構えとは

今回は、厚生労働省の最新資料をもとに、基礎年金と厚生年金の受給額分布を見ていきました。いまのシニア世代が受け取っている年金額ではありますが、将来ご自身のが老後受け取る年金受給額についてのイメージは持てましたでしょうか。

現役時代の生活水準をできる限り維持したい場合、公的年金だけを頼りするとかなり厳しいことが予想されます。いまの生活費と年金受給見込み額を照らし合わせ、ざっくりとした不足分がどの程度かを把握してみましょう。そこを貯蓄でカバーする必要がありますね。

とはいえ、ときに数千万円に膨れ上がることもある老後資金。銀行などの預貯金だけで準備した場合、毎月の積立額、そして準備期間をしっかりと確保する必要があります。また、超低金利時代の今、預貯金だけでお金を「増やす」ことは難しいといえるでしょう。

そこで検討したいのが「資産運用」でお金にも働いてもらう発想です。NISA制度やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度の活用を検討するのも一案でしょう。

「自分の老後は自分で守る」

長寿時代に老後の年金生活を送る私たちには、預貯金をコツコツと増やすとともに、資産運用でお金を育てていく心構えも求められているといえそうです。

参考資料

厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)

岡崎 泰輔