中古住宅をリノベーションして起こりやすいトラブル4選

公共財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターの「住宅相談統計年報2022」によると、2021年度においてトラブルや不安を抱える消費者からの、電話によるリフォーム相談件数は1万1046件で、前年度よりも20.1%増加しています。

出所: 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2022」

リフォームやリノベーションの相談が増えているなか、ここでは中古住宅をリノベーションして起こりやすいトラブルを4つ紹介していきます。

1. 予算オーバーになってしまう

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リノベーションでは当初の見積もりよりも費用がかかってしまい、予算オーバーとなってしまうケースがあります。

これは、中古住宅のリノベーション工事を進めていくなかで、想定よりも住宅が劣化していたり、不具合が見つかったりなどで追加工事が発生してしまうことが主な原因です。

見積もりや打ち合わせ時に、どの程度補修工事を見込んでいるかしっかり確認しておきましょう。

また、見積もりをきちんと確認するためにも、複数の専門業者に相見積もりを取って、比較検討しておくことがおすすめです。

2. 希望通りの工事ができない

中古住宅の構造によっては、希望通りにリノベーション工事ができない可能性があることをおさえておきましょう。

構造によっては間取りの変更が難しかったり、部屋を広げることができなかったりする場合があります。

特にマンションやアパートなどの場合は、管理規約などでリノベーション工事に制約があるケースもあります。

事前に管理規約の確認や、施工業者と細かく打ち合わせしておくようにしましょう。

3. 工期が延びてしまう

中古住宅をリノベーションする場合は、当初の工期よりも延びる可能性があることに注意しておきましょう。

フルリノベーションの場合、工事の内容や住宅の広さにもよりますが、およそ1ヶ月〜4ヶ月ほど工期がかかります。

工事のなかで新たに問題や、追加で補修する必要が判明した場合は、さらに工期が延びてしまうので注意が必要です。

4. 近隣からクレームが入る

リノベーション工事中は、騒音や振動などによって近隣の方に迷惑がかかってしまい、場合によってはクレームが入ることがあります。

特に、フルリノベーション工事のような大規模工事の場合は、より注意しておかなければなりません。

入居する前に近隣とトラブルになってしまうと、今後の生活に支障をきたす場合があります。施工業者にどのような近隣対策を考えているか、しっかり確認しておきましょう。