厚生労働省は2022年8月31日、雇用調整助成金の特例措置について、助成金の上限を引き下げる事を公表しました。
雇用調整助成金は、コロナ禍の影響で「事業活動の縮小」を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持を図るために、「雇用調整(休業)」を実施する事業主に対して、休業手当などの一部を助成するものです。
これまでは、直近3か月の平均の売り上げがコロナ禍前と比較して30%以上減った企業などへの助成金は、現在の1万5000円(1人あたり日額)から、10月以降は1万2000円となります。
また、売り上げ減が30%に満たないものの、コロナ禍の影響があった企業への助成金についても、9000円から8355円に引き下げます。
12月以降の措置については、雇用情勢を見極めつつ、10月末までに発表されるとのことです。
雇用調整助成金、支給額は累計6兆円を突破
厚生労働省によると、雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金を合わせて、支給決定は累計702万6716件(2021年8月26日時点)となり、700万件を超えています。
また、支給決定額は6兆55億1600万円となり、6兆円を超える額となっています。
雇用調整助成金は、ハローワークや事業所の所在地を管轄する都道府県労働局で申請できます。郵送での申請も可能です。
参考資料
齊藤 慧