4. 働く世代は老後にどう備える?
ここまで、現在の年金の平均受給額を見てきました。
会社員や公務員として働いて、国民年金と厚生年金それぞれ2つの年金を受け取れる方たちでも、年金収入は現役時代の収入より大幅に下がり老後の生活が大変そうだということが分かりました。
では、私たち働く世代は年金以外の老後資金をどうやって準備していけばいいのでしょうか。
主な方法は貯金していくか、もしくは投資。たとえば、つみたてNISAやiDeCoなどの資産運用を取り入れることだと思います。
最近は、ニュースでも「投資詐欺」など耳にすることが多いため、投資に対して否定的なイメージを持たれている方も多いかもしれません。
投資に興味あるけど本当に大丈夫かな?と心配の方は、以下の点に注意してみるといいかもしれません。
「絶対増える」「元本保証」「特定のお客様だけに案内している超高利回りの商品」
これらの言葉は信用せず、何を言われても断った方が良いでしょう。
なぜなら、投資はあくまで運用なので、減らないということは無いですし絶対増えると約束できるものではありません。
また投資を始めるときは、金融商品仲介業者として登録を受けている金融機関などで相談すると安心できますね。
個人間で投資の話や相談をするのでなく、きちんとした金融機関、たとえば銀行や証券会社などを通じて相談するのが無難でしょう。
また、具体的な商品を案内された場合は以下の点にも注意しましょう。
「どういう特徴の商品で、どのような投資リスクがあるのか」
「これまで、どういうときに下がって、どういう風に株価が持ち直してきたのか」
「なぜ、この商品が今後成長していくと期待できるのか」
商品の良い点だけでなく、懸念点もきちんと確認したうえでどのように投資をするか決めていくと、昨今ニュースで取り上げられるような投資詐欺に引っかかるリスクも抑えられるかもしれませんよ。
参考資料
鶴田 綾
執筆者
福岡女学院大学・人文学部英語学科卒。卒業後、日本郵便株式会社にてリテール営業に従事。投資信託や生命保険の販売では商品分析を得意とし、豊富な商品知識を持つ。はたらく世代のお金の悩みに徹底的に寄り添う姿勢で顧客からの信頼も厚い。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、Instagramを中心に、SNSにて資産運用のはじめ方や資産形成のコツについて積極的に情報発信をしている。Yahoo!ニュース経済カテゴリーでアクセスランキング1位なども達成。一種外務員資格(証券外務員一種)、保険募集人資格などを保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2025年2月9日更新)