見る者によって印象が変わる「東京タワー」

1958(昭和33)年12月23日に完工した東京都港区にある東京タワー。正式名称は「日本電波塔」です。

東京タワーといえば、その曲線美とともに見る者を惹き込む「赤」と「白」のツートーンカラーが印象的でしょう。

実は、東京タワーの色は「赤」ではありません。

正式名称は「インターナショナルオレンジ(黄赤)」であり、航空法で一定の高さ以上の建物には黄赤と白を用いなければいけないと定められています。

見る者を時に感傷的にさせる由縁の一つに、この空に映える黄赤色があるでしょう。

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高さ333メートルとなった理由は、東京を中心として北は水戸、東は銚子、南は沼津、西は甲府へと電波を送る際に必要な高さであったため。

来塔者数は2013年6月に、累計1億7千万人を達成。単純計算すれば日本人全員が一度は訪れているわけですから、その人気の強さがわかります。

東京の真ん中にどっしりと力強く佇むすがたは時に「男性的」に、柔らかな曲線美と空とのコントラストが美しい黄赤色は時に「女性的」にも感じさせる東京タワー。

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まるで月のように、見る者によって印象を変えるのが東京タワーの特徴ともいえるでしょう。