株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、後場は連日の急落に見舞われる

2017年3月31日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,909円(▲153円、▲0.8%) 続落
  • TOPIX 1,512.6(▲14.9、▲1.0%)  3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,070.8(+6.2、+0.6%)  反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:270、値下がり銘柄数:1,677、変わらず:65
  • 値上がり業種数:1、値下がり業種数:32
  • 年初来高値更新銘柄数:58、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は22億2,223万株、売買代金は2兆5,881億円(概算)となり、いずれも前日から増加となりました。年度末、月末、週末の3つが重なった“トリプル末”の様々な影響により、商いは相応に盛り上がりましたが、連日の相場下落に伴う利益確定売りも出たと見られます。

日経平均株価は、円安進行やNY市場の上昇などを背景に、寄り付きから前日終値比+100円超を維持して推移しました。しかし、後場の序盤から中盤に差しかかるあたりから様相が一転、急落し始めます。所々で下値を買う動きも見られましたが、結局はほぼ一貫して下げ続けた結果、久々の安値引けとなりました。

後場の半ばから急速に下落するという動きは、前日と全く同じパターンです。取引時間中の値幅(高値と安値の差)は300円超に拡大し、終値でも再び19,000円を割り込んでいます。なお、TOPIXも同じような値動きとなり、3日続落となって引けました。

東証マザーズ総合指数は小幅反発、売買代金は再び1,000億円を割り込む

東証マザーズの出来高は5,681万株、売買代金971億円となり、いずれも前日から減少しました。新興市場も“トリプル末”の影響を受けたようですが、それ以上に、新規IPO人気が一巡したことが商いの低下につながったと見られます。

売買代金は再び1,000億円割れとなりましたが、総合指数は小幅反発となりました。新年度から個人投資家の資金流入が回復するかどうか注目です。

ソニーが3日連続で年初来高値を更新、三井住友FGなど金融株が冴えない値動き

個別銘柄では、ファナック(6954)、KDDI(9433)、日東電工(6988)、武田薬品工業(4502)などの主力株が広く売られました。また、資生堂(4911)が急落し、ライオン(4912)や花王(4452)などトイレタリー株も大きく値を下げています。

さらに、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など金融株も冴えない値動きとなり、コマツ(6301)、富士重工(7270)、日立製作所(6501)も大幅下落となりました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が逆行高となり、ソニー(6758)は3日連続で年初来高値を更新しました。

また、日本電産(6594)、TDK(6762)、村田製作所(6981)など電子部品株の一角も値を上げたのが目を引きます。なお、東芝(6502)は連日の急騰となり3日続伸、JR九州(9142)は8日続落で引けました。

新興市場では、上場からまだ日が浅いインターネットインフィニティー(6545)が値を飛ばしてストップ高で引けたほか、ミクシィ(2121)は連日の年初来高値更新となりました。また、グレイステクノロジー(6541)も急騰して引けました。

一方、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が大きく値を下げ、ナノキャリア(4571)も大幅下落となって安値を更新しています。

青山 諭志