4月から小麦など食品の値上げラッシュが始まります。

2022年3月9日、農林水産省は「輸入小麦の政府売渡価格を2022年4月1日から17.3%引き上げる」と発表しました。

日本マクドナルドも3月4日、ハンバーガーなど約2割の品目を値上げすると発表したところです。

こうした食品業界での価格改定は相次いでおり、春以降も私たちの家計を打撃することが予想されます。

そこで気になるのが、同じ年収ラインの世帯ではいくらぐらいの食費をかけているのかということ。

今回は「年収400万円世帯」に注目し、その食費について深堀りしていきます。

貯蓄額もあわせてご紹介するので、マネープランの参考にしてみてください。

年収400万円台世帯の食費はいくら?

早速、総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)-2021年(令和3年)第2-3表」から、「年収400万円台世帯の貯蓄事情」を整理していきます。

「年収400万円~450万円世帯」食費の内訳
(平均年収…423万円)

食費合計:7万1877円

  • 穀類:6276円
  • 魚介類:6301円
  • 肉類:7164円
  • 乳卵類:4057円
  • 野菜・海藻:8819円
  • 果物:3189円
  • 油脂・調味料:3845円
  • 菓子類:5970円
  • 調理食品:1万911円
  • 飲料:4996円
  • 酒類:3351円
  • 外食:6999円

 「年収450万円~500万円世帯」食費の内訳
(平均年収…473万円)

食費合計:7万1378円

  • 穀類:6097円
  • 魚介類:6044円
  • 肉類:7570円
  • 乳卵類:3690円
  • 野菜・海藻:8569円
  • 果物:3080円
  • 油脂・調味料:3729円
  • 菓子類:6041円
  • 調理食品:1万1065円
  • 飲料:4509円
  • 酒類:3577円
  • 外食:7406円

エンゲル係数は「年収400万円~450万円世帯」が29.2%、「年収450万円~500万円世帯」が28.6%という結果になりました。

我が家の食費に比べて、高いと感じた方や低いと感じた方など、さまざまでしょう。

また「年収があがるほど外食費があがる」という特徴も見られました。

  • 300~350万円:4424円
  • 350~400万円:5519円
  • 400~450万円:6999円
  • 450~500万円:7406円
  • 500~550万円:8128円
  • 550~600万円:9508円
  • 600~650万円:1万646円
  • 650~700万円:1万498円
  • 700~750万円:1万1977円
  • 750~800万円:1万3397円
  • 800~900万円:1万2881円
  • 900~1000万円:1万4015円

次に年収400万円台世帯の貯蓄額について見てみます。

年収400万円台世帯の貯蓄額はいくらか

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)第8-2表」から、年収400万円台世帯の貯蓄事情について整理します。

「年収400万円~450万円世帯」貯蓄の内訳
(平均年収…423万円)

貯蓄合計:911万円

  • 通貨性預貯金:290万円
  • 定期性預貯金:286万円
  • 生命保険など:228万円
  • 有価証券:88万円
  • 金融機関外:18万円

「年収450万円~500万円世帯」貯蓄の内訳
(平均年収…474万円)

貯蓄合計:813万円

  • 通貨性預貯金:264万円
  • 定期性預貯金:252万円
  • 生命保険など:212万円
  • 有価証券:77万円
  • 金融機関外:8万円

貯蓄額については、それぞれ「1000万円まであと一歩」というところです。

ただし住宅ローンなどの負債を抱える家庭もあるため、負債額の平均も確認しましょう。さらに貯蓄額を差し引くことで、純貯蓄額(=ほんとうの貯蓄額)について算出します。

「年収400万円台世帯」の負債額とほんとうの貯蓄額

年収400万円台世帯の負債額と純貯蓄額は次の通りです。

年収400万円~450万円世帯の負債

  • 平均負債額:555万円
  • うち「住宅・土地のための負債」:508万円

年収450万円~500万円世帯の負債

  • 平均負債額:601万円
  • うち「住宅・土地のための負債」:560万円

年収400万円~450万円世帯の純貯蓄額

  • 911万円(貯蓄)-555万円(負債)=356万円

年収450万円~500万円世帯の純貯蓄額

  • 813万円(貯蓄)-601万円(負債)=212万円

負債額のほとんどは「住宅・土地のための負債」となっており、住宅ローンが多くを占めることがわかります。

住居はそのまま資産となるため、純粋に「負債」とは言えない側面もあります。

しかし数年に渡って返済を続ける義務を抱えている以上、「貯蓄額」よりも「純貯蓄額」で考える方が合理的であると言えるでしょう。

「年収400万円台世帯」家族のすがたとは?

年収400万円といっても、世帯の人数や年齢、ライフステージによってその状況はさまざまでしょう。

最後に今回ご紹介した調査の「年収400万円台世帯」について、家族のすがたを見ていきます。

「年収400万円~450万円世帯」家族の状況

  • 世帯主の平均年齢:50.6歳
  • 世帯人数の平均:3.23人
  • うち18歳未満の世帯人員:0.87人
  • 世帯主の配偶者のうち女性の有業率:39.4%

「年収450万円~500万円世帯」家族の状況

  • 世帯主の平均年齢:50.1歳
  • 世帯人数の平均:3.05人
  • うち18歳未満の世帯人員:0.81人
  • 世帯主の配偶者のうち女性の有業率:49.5%

世帯主の平均年齢が50歳となっていることから、教育費がピークを迎える世帯が多いと推測できます。

反対に、住宅ローンの返済については目処が立っている世帯もあるでしょう。

平均よりも若い世帯では、負債額がもっと多いと考えられます。

家計を守るために

この春、さまざまな食品メーカーから値上げが発表されています。食品だけでなくガソリンなども高騰が続いており、家計に不安を抱える方も多いと思います。

お財布の紐を締めたいところですが、食費は削りすぎると健康に影響が出るのも事実です。過度な節約はできるだけ避けたいところですね。

例えば今回ご紹介した調査では、「年収が高くなるにつれて外食費があがる」という特徴が見られました。

外食費がここ数年で上昇している家庭や、平均を上回っている家庭などは、このあたりから切り込んでいくのも一つですね。

貯蓄や食費は家族によってさまざまですが、課題を感じる場合は平均値も参考になります。

値上げ対策の一貫として、いろいろ情報収集をしてみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子