2022年2月16日に行われた、株式会社Lib Work 2022年6月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社Lib Work 代表取締役社長 瀬口力 氏

決算ハイライト(連結)

瀬口力氏(以下、瀬口):ただいまより2022年6月期第2四半期の決算説明をさせていただきます。

まずは財務内容よりご説明します。第2四半期の売上高は前期の45億4,500万円に比べ、43.6パーセント増の65億2,400万円となっています。営業利益は前期の2億5,100万円から2億8,900万円、経常利益は2億9,600万円から3億400万円と、微増ながら増えている状況です。

売上高・経常利益推移

売上高は順調に成長している中、利益が少し厳しかったと見られます。期初予想では、売上高が62億円、利益が1億5,700万円と予想していました。今回、着地として、売上高が65億2,400万円、経常利益が3億400万円となり、利益は期初見込みより倍程度増大しています。しかし、前期と比べるとあまり増加していません。その理由を少しご説明します。

当社の注文住宅事業は、あらかじめ受注したものをおよそ半年から1年かけて売上に計上します。ウッドショック以前に受注したものが今期の上期に数字として乗ったため、正直かなり原価を圧迫しました。具体的には、今回は利益の2億円程度が原価のアップ、経常利益の減少にインパクトを与えているとご理解ください。

「下期以降、これは心配だな」という声があがると思います。この部分に関して、当社は昨年6月と8月に価格改定を行っています。その中で、1棟あたりの価格調整を150万円から200万円程度にアップして販売しています。その中で順調に受注が進んでいることで、下期以降に関しては現状の仕入状況であればしっかりと回復できると考えています。しかし、この仕入価格の上昇局面はまだまだ続いているため、非常に注視しているところです。

木材価格は高止まりで、今一定の落ち着きを見せている状況です。サッシや他の資材の仕入は少し上昇しているため、今後、価格の調整も考えながらしっかり対応します。

「価格の調整って簡単にできるの?」という声もあると思います。当社は安さを売りにしておらず、例えば「無印良品の家」「Afternoon tea HOUSE」「niko and…」とのコラボ商品のように、非常に尖った商品を展開しています。その中でお客さまの希望に合った商品をご提供しており、価格弾力性、価格アップへの適応度は非常に高いと考えています。

事業報告:東京オフィスの開設

第2四半期の事業報告です。関東進出は横浜のタクエーホームの買収に続いて、1月にLib Work 千葉店をオープンしました。そして、東京にマーケティングの部署を設けています。千葉店は1月にオープンしているため、厳密に言うと第2四半期ではありませんが、現在は千葉北住宅公園にモデルハウスをオープンしています。

事業報告:粗利の進捗

中期経営目標の中で、一戸建の粗利率を2023年に35パーセントまで引き上げる目標を掲げています。前期は順調に30.1パーセントまで上昇させることができました。しかし第2四半期は一昨年に戻って28.1パーセントまで下がっている状況です。今後どうにかして35パーセントまで引き上げます。

その施策の1点目は、先ほどご説明した価格を値上げしながら、利益を確保していく価格の調整です。2点目は内製化を進めながら原価率を下げて粗利率を上げていくことです。

内製化は、コロナ禍によって実習生がなかなか入ってこない状況が続いています。基礎班、設備班の内製化に着手していますが、もっと広げていくためには、実習生のさらなる国外からの当社への入社が必要です。こちらの見込みがまだ立っていないため、少しお時間をいただければと考えています。しっかり実習生を受け入れられる状況になれば、内製化に向けたスタートはもう切っているため、しっかり運営していくだけという状況です。

事業報告:デジタルマーケティング集客

第2四半期の集客状況も非常に順調に推移しています。デジタルマーケティング集客に関しては、前期に比べると約2倍程度増えており、コロナ禍においても当社のビジネスモデルは非常に強いことが証明されていると思います。

事業報告:YouTubeチャンネルの伸張

当社が特に力を入れているのは「YouTube」です。本日も「YouTube」のスタジオで配信しています。この「YouTubeチャンネル」は、とうとう1,000万再生を突破し、ビジネスチャンネルの中では非常に人気のあるチャンネルまで成長することができました。

「これって何の意味があるんだろう?」とよく聞かれますが、若い方々はテレビ離れが進み、「YouTube」を積極的に視聴しています。今後、企業は自らが発信していかないと、企業を知ってもらう術がなくなると考えています。

今から家を建てる人には、「YouTube」でいろいろな家を検索する中で、当社のチャンネルを見つける機会を多く持ってもらい、Lib Workという社名を知ってもらいたいと思います。そして、このチャンネルを通じて当社のファンになってもらえるマーケティング施策を行っていきます。

第2四半期から再生時間が1分以下のものも始めました。ショートムービーも配信しながら、再生数および視聴者数、登録者数をどんどん増やしていこうと考えています。今のところ、目標の10万人登録に向けてしっかりと取り組んでいるところです。

事業報告:九州最大級の展示場へ出店

福岡への展開に注力しています。九州の総合住宅展示場への出店が非常に厳しいのですが、ようやく2つ出店が決まりました。

hitマリナ通り住宅展示場とhit大野城住宅展示場は非常に人気のある総合住宅展示場です。この2会場の住宅展示場に出店を果たし、福岡のシェアを高めていく戦略を掲げています。福岡は今非常に人気のあるエリアで、日本でもまれな人口増加地域であり、しっかりとシェアを押さえていきたいと考えています。

「sketch」という店舗をイオンモールの中に出店していますが、今は1店舗体制で1年間に50棟程度を受注しています。今回の2店舗に加え「無印良品の家 福岡店」を出店することで、合計4店舗の体制ができました。福岡県だけで200棟から300棟の年間棟数が見えてきたと考えています。熊本と並ぶ、もしくはそれ以上の当社のドル箱の地域になるのではないかと考えています。

事業報告:高級既成住宅市場への参入

今回、多くの建築家と一緒に取り組んでいるアーキテクツ・スタジオ・ジャパンと手を組みました。彼らが今までつくってきた建築家住宅を当社も使い、プレタポルテという高級既成住宅に参入し、富裕層にリーチしていくことを考えています。

いわゆる建築家の方とともに家をつくる部門は非常に大変でした。打ち合わせに2年、3年かかることが一般的な世界で、工務店からも「建築家と家をつくるのはよいが、とても手間暇がかかってコストに合わないよ」という声が多くありました。

以前つくったものをもう1度展開するため非常に取り組みやすく、いわゆるネット上で建売を買うような感覚でおしゃれな家を提供する仕組みをアーキテクツ・スタジオ・ジャパンと当社で手を組み展開することになりました。今回、当社が今まで届かなかった層に対してしっかりとリーチして顧客層の拡大を図っていきたいと考えています。

事業報告:コラボレーション商品の進捗

コラボレーション商品についてです。これまで当社はいろいろな企業とのコラボ商品を展開してきました。例として「無印良品の家」がありますが、昨年6月の熊本店のオープン以来、順調な集客が続いています。受注についても順調に伸びています。

さらに我々は、「Afternoon Tea」とともに「Afternoon Tea HOUSE」というブランドも展開しています。現在は大分店と千葉店だけですが、今後は福岡での展開も考えています。

この「Afternoon Tea HOUSE」の現状について、少しお伝えしたいと思います。当社が出店している大分のTOSハウジングメッセ住宅展示場には10社程度の住宅メーカーが出店していますが、来場数は1位か2位で、大変人気のあるモデルハウスになっています。「『Afternoon Tea』はどのような家を建てたのだろう」といった興味が大きいのではないかと思います。

集客力という意味では、企業コラボが当社の強みです。こうした商品を強みとしているため、価格の弾力性が強く、レジリエンスがあります。価格上昇局面やインフレ局面で価格転嫁できることは大きな強みだと考えています。

今後も、いろいろな企業とコラボしながら展開していきたいと考えています。いろいろな企業から続々とオファーが来ているため、これまでと同じように我々と手を組みたい企業が現れてくるのではないかと思います。

事業報告:EOY2021ジャパンファイナリスト

個人的なことで大変恐縮ですが、優秀なアントレプレナーを表彰する「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2021ジャパン」で、私が九州代表に選ばれました。これは世界的な大会のため、当社の社名も世界に発信されました。このようなかたちで表彰されたというのは大変光栄なことです。

これをきっかけに社会的意義や社会貢献、さらにはSDGsといった部分をもう一度考えることになりました。私自身もこの大会を通じて成長できたと思っています。

事業報告:3Dプリンター住宅「Deep α」

3Dプリンター住宅「Deep α」についてです。以前、こうしたデザインをつくりましたと発表しています。これについては現在、いろいろな企業と水面下で話を進めており、年内にはどうにかしてプロトタイプを発表したいと思っています。3Dプリンターの選択と最終的な構造部分をどうするかで非常に難しい選択を迫られている状況です。こうした部分についても、パートナー企業と一緒にしっかり進めていきます。

これが実現すれば、働き手不足の現状に貢献できるだけでなく、コストを抑えられ、低価格で提供できることにもつながります。こうした仕組みができれば、かなり強い競争力を持てるのではないかと考えています。

ただし、国内における3Dプリンター住宅業界は誕生したばかりの状況で、建築確認申請を経て、実際に3Dプリンターで家を建てた企業はまだ存在しません。我々はその分野を開拓するため、準備を進めているところですので、ぜひとも楽しみにしていただければと思います。

事業報告:建売事業の進捗

建売事業の進捗についてです。一昨年、M&Aでタクエーホームを買収しましたが、状況としては非常に伸びています。今まで具体的な金額は非公表にしてきましたが、買収時の売上高は翌年には2倍近くにまでなりました。そして今期は一昨年の経営成績を上半期ですでにあげています。

ここで取り組んだことは2つありますが、1つは原価の削減です。グループ企業として徹底的にコストダウンを図りました。Lib Workで単価を共有し、タクエーホームで単価が高いところを抑えながら、異なる商材に切り替えるなどして原価削減を進めてきました。

2つ目は、ダイナミックプライシングの導入です。ウッドショックにより、仕入れ単価が上がりました。我々はダイナミックプライシングということで、最初はプライム価格設定として少し高めに提示しようと考え、販売価格を高く設定していました。

しかし、このウッドショックとコロナ禍による仕入れ不足が重なり、供給が不足している状態です。このように販売可能な物件が限られる中ですが、売れ行きは大変好調で、プライム価格設定でありながら、そのままほとんど売れている状況です。

利益もしっかり確保できているということで、数年以内には売上100億円、経常利益7億円から8億円くらいにまで成長させられる土台ができたと考えています。これについては、今後が楽しみな成長事業と言えます。

戸建プラットフォーマーへ

投資家の視点から、「住宅メーカーなのにPERもPBRも高い」という声があるのも事実ですが、我々が常日頃から言及しているのは「Amazon」です。つまり、「『Amazon』を本屋だと思って利用しているのですか?」ということです。我々は戸建を販売するメーカーではなく、戸建のプラットフォーマーになることを目指しています。具体的なことについて、少しご説明したいと思います。

今後のビジョン:「AI活用によるSaaS」

我々は全国の工務店に対し、AIを活用したプラン提案システムを供給していきます。全国に存在する3万社から4万社の工務店に向け、我々が得意な分野であるCGやVRをあらためて立ち上げ、データベース化しました。

お客さまにアンケートに答えていただくと、そこに合致したプランとしておすすめプランが提案されます。それを使って、工務店の営業の方が「このようなプランはいかがですか?」と提案できるシステムになっています。

まずは、我々の共同開発企業であるCADメーカーで販売していただきます。クライアント数が約4,000社ということで、まずはそちらにアプローチしていこうと考えています。開発が終われば、そこでかかるコストはなくなるため、売上がそのまま粗利につながっていくと考えています。

中期経営計画の中で、昨年6月からテスト販売をするということをお伝えしていたのですが、UIやUXの部分をこだわり抜いた結果、少し延びてしまいました。現在、最終的な仕上げとしてAI学習を進めているところで、ようやく実現化の目処が立ち、4月に発売する予定で動いているところです。ものすごくよいものができましたので、発売後には実際の画面を通して、そのすごさを実感していただければと考えています。

今後のビジョン:「オウンドメディア」の開設

我々はオウンドメディアをつくるため、現在動いています。これまで、「e土地net」「e注文住宅net」「e平屋net」「e建築士net」といったポータルサイトをつくってきました。これらは、さまざまなカテゴリーに分け、そこから見込み客を流入させていくサイトになります。しかし、オウンドメディアはそれらとは異なる視点に基づいてつくります。

これから家を建てようという方は、いろいろな情報を手に入れようとするものですが、そのような場面で、広告ベースではなく、しっかりとした記事を配信しているメディアというのは、実はあまり存在しませんでした。そこに着目し、記者にいろいろな現場を取材してもらい、オリジナル記事を発信していきながら大きなメディアに育てていきたいと考えています。

集客に即効性があるものではありませんが、大きな狙いとして、これを運営することで我々に対する信頼性・信用性を高められると考えています。将来的には、広告媒体としてのテレビCMは影響力が小さくなっていくため、自らがメディアの主体者となって配信していくことは非常に重要だと考えています。さらに「YouTube」とも連動させ、1つのコンテンツとして動画配信もしていくつもりです。

「弁護士ドットコム」のようなコミュニケーションサイトのように、会員になれば、家を建てる中で生じた疑問にプロが答えてくれるかたちにします。利用者にとって利便性の高いサイトになるだけでなく、当社のブランド力を向上させる施策になると考えています。現在、2月のオープン予定で動いています。

そして、我々の今までの座組みというところで考えますと、「e建売net」は当社の家だけではなく、違うハウスメーカーの家も仲介して売ろうというサイトとして立ち上げました。まさに「Amazon」でいうマーケットプレイスのようなものです。

サードプレイスの販売も非常に順調に推移しています。今は「e建売net 福岡」としてエリア限定で行っており、流入状況もよいかたちで推移しています。今後は「e建売net 東京」や「e建売net 神奈川」「e建売net 千葉」のように、都市部を中心に展開していきたいと考えています。先ほどお伝えした「住宅業界のプラットフォーマーになるんだ」「住宅業界の『Amazon』になるんだ」という思いで、しっかりと動いています。

今後は、FC展開も考えています。例えば、先ほどの3Dプリンター住宅も、将来的にはFCもあると考えています。企業とコラボして、その企業のFCを当社が本部として運営していくことも今後展開できるのではないかと考えているところです。

当社は住宅業界の風雲児として、これからも新しいことにチャレンジしながら住宅業界のプラットフォーマーに向けて今後もどんどん成長していきたいと考えています。

1月以降のグロース市場の価格が落ちていることで、みなさまにご心配をおかけしていると思います。その中で当社は自社株買いを発表しました。これは株主や投資家のみなさまにメッセージを送っているということです。つまり、当社は今の株価基準は安いと考えています。

時価総額500億円を2023年までに(当初「2030年」と誤記しておりましたが、正しくは2023年です。訂正いたします)という大きな目標があり、それに向けて取れる対策は何でも行うと考え、しっかりと取り組んでいきます。そのため、あのようなかたちでメッセージを出しました。やはりメッセージが効いたのか、当社の株価は一時期600円台をつけていましたが、今では800円弱と少しずつ回復基調です。

この株価推移に対して「まだこんなものではない」という思いが強くあり、会社の成長と同時にしっかりと当社のビジョンや取り組みをみなさまにお伝えしたいと考えています。今後も「YouTubeチャンネル」を通じて当社のIR、今後の取り組みを発信していきますので、「Lib Work IRチャンネル」もぜひご参考にしてください。

以上で私からのご説明とします。本日はどうもありがとうございました。

質疑応答:SaaSのマネタイズについて

司会者:「資料の19ページに関して、SaaSのマネタイズはどのようなイメージですか? 月額プラス変動課金などですか? また、工務店3万社から4万社のうち、どの程度が提供対象となりますか?」というご質問です。

瀬口:SaaSのマネタイズは月額固定制で、今のところ1アカウント2万8,000円で提供することを考えています。いろいろなハウスメーカーにCADメーカーからお声がけしたところ「非常によい」と反応があり、「このプランも入れてくれ」といった声も届いています。

工務店については、3万社から4万社のうち、まずは4,000社が少なくともクライアントです。いわゆるCADメーカーのクライアントが4,000社あり、そこにアプローチしていきます。その他すべてのハウスメーカーが顧客の対象になります。

名前は出せませんが、ある程度大きなメーカーから「このプランを入れてよ」という話があり、さまざまなかたちでサービスの提供ができると考えています。企業に1アカウントというよりは、基本的には1アカウントを営業担当者単位で配るかたちになります。大きな企業では「30アカウントちょうだい」となっていくため、かなりのボリュームになるイメージです。

質疑応答:タクエーホームとのシナジーについて

司会者:「M&Aを行ったタクエーホームが好調ですが、このような案件は今後も期待できますか? また親会社としてはどのようなシナジーが出てくるのか教えてください」というご質問です。

瀬口:実はタクエーホームは金額的に安価で購入できています。このようなよい案件はなかなか出てこないと思いますが、引き続きM&Aに向けていろいろな会社を検討しています。当然よい会社もありますが、やはり当社にとって割高な会社が多いため、非常にシビアに見て、決して減損を生じないような会社に限定しながら、今後もよい企業があれば積極的にM&Aを進めていきたいと考えています。

当社とのシナジーについては、今まで建売事業はあまり行っていませんでしたが、タクエーホームの建売ノウハウを導入し、今後は福岡などでの建売事業に参入できる手応えを感じています。注文住宅事業も大きな市場ですが、オープンハウスをはじめ、建売事業も非常に大きなボリュームがあるため、当社も参入してしっかりとシナジーを効かせていければと考えています。

質疑応答:「YouTubeチャンネル」について

司会者:「『YouTubeチャンネル』について、大物YouTuberとのコラボは考えているのか教えてください」というご質問です。

瀬口:実はすでにオファーをかけている部分もあります。やはり大物YouTuberの方々はさまざまなタイプがいるため、非常に慎重に判断しながら行う必要があります。昨今は、YouTuberの方々もマスコミに取り上げられて炎上する機会も多くなっているため、失敗すると当社のブランドイメージを棄損するリスクもあります。なるべく当社とシナジーが効きそうな大物YouTuberとしっかり提携を進めながら行いたいと思います。実際にオファーもいろいろとかけていることはお伝えしておきます。

質疑応答:3Dプリンター住宅について

司会者:「3Dプリンター住宅について、法律や条例に抵触しないのでしょうか?」というご質問です。

瀬口:実は3Dプリンター住宅は現在、建築基準法上の建物としては認識されていません。ご指摘のように、そのままつくることは難しいです。しかし、プレハブメーカーが辿ってきた手順を行えば、しっかりと工法として認定されます。

例えば、型式適合認定を取ったり、国土交通大臣認定を取ったりと、認定を取ることによって「このプランであればこれは建てられますよ」と認められます。もちろん実証実験を行わなければいけませんので、そのような実験を重ね、最終的には建物として認定されることになると思います。

配筋を入れてつくる方法はありますが、それでは3Dプリンターの意味がありません。当社はなるべく鉄筋をなくし、いわゆるコンクリートのみでしっかりと地震に耐えられるような設計を考えているところです。これができれば、人を介さずにボタン1つで1日経ったら家ができるような夢の世界が実現できます。それに向けて動いているところです。

質疑応答:自己株取得について

司会者:「自己株取得に関して、現状でも十分でない流動性をさらに悪化させる可能性があるのではないかと懸念しています。そのあたりのお考えをお聞かせください」というご質問です。

瀬口:この懸念については、取締役会でも議論に出ました。私が分析したところ、当社の株は分割によって全部で2,000万株あります。当社の規模で2,000万株はかなり株数が多いと考えています。

先月の出来高の平均が4万5,000株で、少なくとも当社は10万株程度、毎日の平均をもっていくことを目標として考えています。もっと当社の知名度を上げることで、流動性は引き上がると考えています。

このような考え方もある中で、取締役会で議論をして流動性はまだ20万株の買付です。今回は、これくらいであれば流動性を担保できると考えて自社株買いに踏み切っています。ぜひご理解のほどよろしくお願いします。

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