2022年2月14日に行われた、株式会社ツナググループ・ホールディングス2022年9月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社ツナググループ・ホールディングス 代表取締役社長 米田光宏 氏
株式会社ツナググループ・ホールディングス 専務取締役 片岡伸一郎 氏

当グループの社会的存在意義

米田光宏氏(以下、米田):株式会社ツナググループ・ホールディングス代表の米田光宏でございます。2022年9月期第1四半期の決算概要をご説明します。

その前にまず、今回、我々は、当グループの社会的存在意義としてミッションを制定しました。事業再編の内容とともに、そのミッションをご説明します。

事業再編概要

最も大切な人的資本の価値向上に取り組むため、グループの事業運営ノウハウや多様な人材資産を可能なかぎり一本化し、2021年10月にツナググループHC(Human Capital)を設立しました。

事業セグメントの変更について

まさに時代はHR(Human Resource)からHC(Human Capital)へと移り変わっています。この変化に基づき、セグメント区分を変更しました。

ツナググループのミッション

「つなぐ、つなげる、つながる。」を当グループの社会的ミッションに制定しました。この言葉のもと、さらなる事業の成長を目指していきたいと考えています。

全体ハイライト

全体のハイライトです。売上高は28億800万円で、前年比2.8パーセント増です。売却したツナグ・スタッフィングの実績を除いた実質前年比は18.9パーセント増です。

営業利益は1,300万円で、前年比で2億7,600万円の増益となりました。EBITDAは9,000万円で、前年比で2億3,500万円の増益となりました。今期業績予想は売上高110億円、営業利益1.5億円、経常利益1.5億円、EBITDA4.5億円です。詳しくは、後ほどご説明します。

2022年9月期 第1四半期 連結損益計算書

片岡伸一郎氏:私からは決算概況をご報告します。最初に損益計算書についてです。売上高は前年比2.8パーセント増となりました。利益面では、前期にはマイナス2億6,300万円だったところから黒字に転換しました。EBITDAも、前期にはマイナス1億4,500万円だったところから9,000万円の黒字に転換しています。

連結売上高 四半期推移

売上高の四半期推移についてです。先ほど、売上高は前年比2.8パーセント増とお伝えしましたが、売却したツナグ・スタッフィングの売上影響を除くと前年同期比18.9パーセント増となっており、コロナ禍以前の一昨年の水準の約95パーセントまで回復しています。

売上高の業種構成比変化

売上高の内訳です。いずれの業種も売上高は前年比で増収となりました。落ち込みが少なかった清掃・警備・介護と、これから回復が期待される飲食を除くと、2桁以上の伸び率となっています。

特に、自動車を中心とする製造業、ECなどを扱う倉庫・物流業が伸長しました。構成比も製造業は2.5パーセントから6.1パーセント、倉庫・物流業は8.7パーセントから11.4パーセントと大幅に増加しています。

連結営業利益 四半期推移

営業利益の四半期推移です。四半期連続の黒字ですが第1四半期は過去3四半期と比較すると利益額が減少しています。これは原価ならびに販管費増加によるもので、その要因の1つは人件費ならびに原価計上される労務費の増加、すなわち人的資本への投資です。

連結費用 四半期推移

もう1つの要因は広告宣伝費や販売促進費です。再成長に向けての集客プロモーションや顧客開拓に費用を投下しました。

事業セグメントについて

当社グループのセグメントは今期より変更し、ヒューマンキャピタル事業とスタッフィング事業の2つになります。ヒューマンキャピタル事業はRPO(採用代行)、DXリクルーティング、求人メディアなどから構成されています。スタッフィング事業は人材派遣・紹介、コンビニエンスストア経営などで構成されています。

ヒューマンキャピタル事業

ヒューマンキャピタル事業についてご説明します。通期売上高は22億5,500万円で前年比22.6パーセント増です。セグメント利益は成長投資もあり、若干マイナスですが前期より約2億円の改善をしています。先ほどお伝えしたとおり全業種で回復し、サービスではDXリクルーティングサービス「Findin(ファインドイン)」、短期バイトの求人メディアサービス「ショットワークス」などが大きく成長しました。

スタッフィング事業

スタッフィング事業についてご説明します。通期売上高はツナグ・スタッフィング売却により前年比38.3パーセント減ですが、コンビニ領域だけの売上では前年比2.8パーセント増です。セグメント利益は前年比で1,100万円の改善があり、当四半期はプラス400万円です。

マーケット環境-雇用情勢の回復

米田:2つの注力領域の事業戦略ならびに進捗について、ご報告いたします。まずはマーケット環境についてご説明します。国内での雇用情勢の回復は続き、企業の求人ニーズは本格的に回復へと向かっています。そのため、アルバイトの求人件数は回復途上で、市場の回復余地はまだ非常に大きいと考え、ヒューマンキャピタル事業への本格的な成長投資を進めていきます。

マーケット環境 ー 生産年齢人口の減少

マクロ環境から見ても、国内での生産年齢人口は今後ますます減少すると考えています。将来の労働力不足をカバーするため、「生産性向上」と「人材のスポット活用」が課題だと認識しています。当社はこの課題解決を優先し、取り組んでいきます。

マーケット環境 ー DX ニーズの拡大

まずはDXニーズの拡大に関してです。現在、DXの国内市場は急激に拡大しています。業務効率化や省人化、コスト削減を中心にDXが進展し、人事や人材開発におけるHR Tech市場の規模も、今後大きく成長する予測となっています。採用業務の効率化に対するニーズは急速に増加し、当社提供のDXリクルーティングサービスへの期待は大きいと感じています。

マーケット環境 ー スポットワーカーの急増

コロナ禍によるエッセンシャルワーカーの不足からスポットワーカーは急増し、2025年には500万人を超えると予測しています。エッセンシャルワーカー×スポットワークに関して、当社は他社に先駆けて、2004年から取り組んでおり、市場からの期待値は大変大きいと感じています。

ヒューマンキャピタル事業 サービス領域

我々は企業の人的資本向上を実現する、ありとあらゆるサービスをワンストップで提供しています。

ヒューマンキャピタル事業 今期戦略

今期は、DXとスポットワークに経営資源を集中し、DXで企業の採用活動をもっと効率的に、そして企業がエッセンシャルワーカーをもっと安心かつ簡単に活用できるように取り組んでいきます。

ヒューマンキャピタル事業 売上構成の変化

当社が運営する「採用メディアサービス」の売上構成は、レギュラーワークからDXリクルーティングおよびスポットワークへ大きくシフトしています。また、このシフトチェンジにより全体売上高も増加しています。

DXリクルーティング Q1戦略進捗

DXリクルーティングは、お客さまの引き合いも多く、DX導入プロジェクト数は急増しています。売上高も前年比60.4パーセント増で、急激な成長を実現しています。

スポットワークメディア Q1戦略進捗

当社が運営する短期単発求人サイト「ショットワークス」は、総合満足度No.1を獲得しました。働く個人の支持により登録ユーザー数も増加しています。売上高も前年比26.1パーセント増と着実に成長しています。

スポットワークの健全な発展に向けて①

続いて、一般社団法人スポットワーク協会への参画についてご説明します。当社は、スポットワークの健全な発展を目指し、スポットワーク事業者と協働し、新たに設立した「一般社団法人スポットワーク協会」に参画します。併せて私がスポットワーク協会代表理事に就任しましたこともご報告します。

スポットワークの健全な発展に向けて②

当社は、スポットワークのプラットフォーマーの一員として、スポットワーク協会の活動に主体的に参画し、スポットワーク事業者との協働により、今後増加が予想されるスポットワーカーとして働く個人の保護、ならびにスポットワーカーを活用される企業の保護を最重要課題として、取り組みます。

2022年9月期 連結業績予想

2022年9月期の連結業績予想は、売上高110億円、営業利益1.5億円、経常利益1.5億円、EBITDA4.5億円です。今期より、適切かつ有用な情報開示を行うべきと判断し、営業利益・経常利益の業績予想を開示します。

第1四半期は予想を上回る業績であったものの、新型コロナウイルス変異株の感染拡大が当社の今後の業績に及ぼす影響は不明なため、今回は業績予想を据え置き、配当も未定としています。

以上、2022年9月期第1四半期の決算をご説明させていただきました。ご清聴、誠にありがとうございました。引き続きのご支援、何卒よろしくお願い申し上げます。

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