「自分で年金を作る」方法2つ
これまで、国民年金と厚生年金の平均受給額や分布を確認してきました。ご自身がいくらくらい年金を受け取れそうかは、ねんきんネットなどで確認しましょう。
ただ、「実際にいくら受け取れるかわからない」という不安は残ります。老後生活の柱となるのはまず公的年金ですが、「自分で年金を作る」という発想も現代ではもつといいでしょう。
たとえば国民年金の第1号被保険者の方は「国民年金基金」に加入できます。国民年金基金は、自営業者などが国民年金(老齢基礎年金)に上乗せできる公的な年金制度です。
掛金や受け取り期間をご自身のライフプランに合わせて設計でき、将来受け取れる年金額を確認してから加入できます。「年金がいくら貰えるかわからない」という不安が薄れますね。掛金は全額所得控除の対象になるので、所得税や住民税の軽減もできます。
また、最近話題にのぼる「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」は自分で元本確保型(定期預金や保険)や投資信託から金融商品を選び、金額を決めて積み立てる私的年金制度です。原則、60歳以降に受け取れます。
通常20.315%かかる運用益が非課税になり、掛金は全額所得控除されます。受給時には、公的年金控除や退職所得控除が使えます。拠出限度額は自営業や会社員・公務員、専業主婦などによってそれぞれ異なるので、事前に確認しましょう。
公的年金だけでなく、自分で考えながら年金を作ることはこれからの時代は必須と言えそうです。2019年には老後2000万円問題が話題となりましたが、老後に必要な資金はまとまった金額になります。できるだけ早いうちから情報収集をして、自分で年金を作ったり、老後に貯蓄をしたりして対策を行いましょう。
参考資料
宮野 茉莉子