2021年11月4日に行われた、SMN株式会社2022年3月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:SMN株式会社 代表取締役社長 井宮大輔 氏

目次

井宮大輔氏:みなさまこんにちは。SMNの井宮です。本日は第2四半期の決算について説明させていただきます。まずは当社の事業紹介、次に第2四半期の連結決算の概要、最後に下期業績の伸長に向けた施策についてご説明させていただきます。

主要事業の紹介

事業紹介です。当社の事業はアドテクノロジー、マーケティングソリューション、デジタルソリューションから成ります。アドテクノロジーでは、ソニーグループで培った技術を活用した広告配信サービスを提供しています。

マーケティングソリューションでは、成果報酬型の広告およびメディア向けのソリューションを展開しています。デジタルソリューションでは、デジタルコンテンツの制作およびラグジュアリーブランドを顧客としたECサイトの構築、運営などを行っています。

決算ハイライト

次に第2四半期の決算概要についてご説明します。第2四半期は増収、減益となり、営業利益はマイナスとなっています。しかし、不採算案件の解消もあり、第1四半期と比較して営業利益の赤字は縮小しています。

各事業の売上については、アドテクノロジーは前年同期比で7.9パーセントの減少でしたが、マーケティングソリューション、デジタルソリューションは増加しています。

第2四半期業績:売上

売上の推移です。事業構造上、売上は下期の特に第4四半期に偏重する傾向があります。本年度も同様に推移する見込みです。

第2四半期業績:売上原価

売上原価です。売上総利益率については、第1四半期と同様の22.9パーセントです。

第2四半期業績:販管費

販管費になります。ルビー・グループの連結により、販管費率は第1四半期では一時的に増加しましたが、その後のコスト改善により改善しています。

第2四半期業績:営業利益

営業利益です。第1四半期に引き続きマイナスとなりましたが、不採算案件の整理により、マイナス幅は縮小しています。

第2四半期業績:営業利益増減要因(上期累計)

営業利益の増減の要因となります。第2四半期のルビー・グループは単体では営業黒字が出ています。しかし、のれん代の影響で3,200万円のマイナスとなっています。代理店事業でも2,600万円のマイナスが出ており、第2四半期での営業利益はマイナスとなりました。その結果、上期累計で1億3,700万円のマイナスとなっています。

第2四半期業績:賃借対照表

バランスシートです。第4四半期に取引が集中する構造上、債権債務は減少していますが、健全性は維持しています。

第2四半期業績:フリー・キャッシュ・フロー

フリー・キャッシュ・フローです。前年同期と比較して営業キャッシュ・フローが増加していることにより、フリー・キャッシュ・フローが改善しています。

下期業績伸長に向けて:進行中の施策

下期業績伸長に向けた施策についてご説明します。主に、主力のアドテクノロジー事業の施策になります。

商品の強化として、引き続きブランド認知訴求広告に注力していきます。具体的には、在庫の強化、広告効果の可視化、当社の独自商品であるTVBridgeのテレビ視聴データの活用を進めていきます。また、ターゲティング広告においては、Cookieに依存しないコンテキストターゲティングを活用していきます。

販促施策としては、パートナーとの連携強化を行っていきます。代理店と連携した販売施策の実施、楽天グループの「Rakuten Marketing Platform」の代理販売、また、すでに受注しているソニーグループとの連携を引き続き強化していきます。

広告在庫の強化:音声広告の取り扱い開始

まず最初に広告在庫の強化についてです。近年成長している、音声広告の取り扱いを開始しました。

広告効果の可視化:ビュースルーサーチの提供開始

次に、広告効果の可視化のために、9月にリリースしたビュースルーサーチについてです。ビュースルーサーチを導入することで、一度広告を見たお客さまが、検索エンジン経由で流入した数を可視化できます。これにより、ブランド認知訴求広告の効果計測が可能になり、より一層利用が広まると考えています。

TVBridgeのテレビ視聴データ活用:テレビ動画見逃し配信動画ポータルとの連携強化

次にTVBridgeの活用になります。こちらは、テレビ番組の見逃し配信を行っているポータルとの連携になります。売り上げは前年同期と比較して大きく伸びています。テレビCMを見たユーザーにはCMの続編の動画広告を配信することで、より深くメッセージを伝え、興味を深めていただけることが確認できています。

CMを見ていないユーザーには、その中からターゲット層を抽出して広告を出すことで、テレビCMではリーチできなかったターゲット層に広告を出すことができます。このようにテレビCMと補完関係を作ることで、テレビとデジタルを融合した広告を提供することができています。今後、より一層販売を強化していきたいと考えています。

TVBridgeのテレビ視聴データ活用:ABEMAとの協業開始

TVBridgeとABEMAの協業を開始させていただいており、今後の成長が見込まれます。

コンテキストターゲティング:コンテンツマッチ広告の提供開始

9月にリリースした、コンテキストターゲティングになります。Cookieに依存しない新たなターゲティング手段として、配信面に応じた広告配信は注目されています。当社も商品の提供を開始しており、今後さらに進化させていきたいと考えています。

まとめ

最後にまとめです。第2四半期はアドテクノロジー事業の、主に代理店の影響やルビー・グループののれん代の影響で、営業利益はマイナスとなりました。しかし、不採算案件の整理により第1四半期よりも改善しました。

当社は下期偏重型ですので、下期の業績伸長に向けた施策はすでによっており、通期計画達成に向けて尽力していきます。また、中期計画の経営方針については年内を目途にあらためて公表します。本日はありがとうございました。

記事提供: