株式市場の振り返り-大発会の大幅高による反動は限定的、TOPIXは小幅に3日続伸

2017年1月5日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,520円(▲73円、▲0.4%) 小幅反落
  • TOPIX 1,555.6(+1.2、+0.1%)  3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 981.3(+26.2、+2.7%)  3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:979、値下がり銘柄数:863、変わらず:162
  • 値上がり業種数:13、値下がり業種数:20

東証1部の出来高は20億4,638万株、売買代金は2兆4,359億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。しかし、まだ正月気分が完全に抜け切っていない取引2日目としは、まずまずの商いだったと言えましょう。

そのような中、日経平均株価は大幅高となった前日終値を挟んだ攻防が続き、前場の取引時間中には連日で年初来高値を更新しています。しかし、後場になると売りが優勢となり小幅安で引けることになりましたが、20,000円を目指す動きはまだ続いている模様です。

なお、TOPIXも同様の動きでしたが、最後はわずかながら上昇して続伸となりました。

気になる動きとしては、為替相場が大きく円高に振れたことです。公表されたFOMC議事録に対する思惑が交錯した結果ですが、週末6日(金)も為替相場の動きが重要となりそうです。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金も約半月ぶりに1,000億円超に

東証マザーズの出来高は5,648万株、売買代金1,112億円となり、前日より増加しました。特に、売買代金は12月16日以来の1,000億円超となったことが注目されます。

まだ極端に高い水準の売買代金ではありませんが、総合指数も大幅高となる3日続伸となり、今後の新興市場復活への期待が膨らみました。これが一瞬の輝きで終わるかどうかは、早期に有望な物色テーマが登場するかどうかにかかっていると考えられます。

電機株の低位銘柄が軒並み急騰、銀行株も反落することなく堅調に推移

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が大幅上昇となり、KDDI(9433)も値を上げました。また、アステラス製薬(4503)やピジョン(7956)も大幅高で引けています。

さらに、ハイテク株ではOKI(6703)が年初来高値を更新し、パイオニア(6773)、富士通(6702)、東芝(6502)などの低位株が急騰しました。キーエンス(6861)も連日の大幅上昇で高値更新です。

一方、スズキ(7269)や富士重工(7270)も高値を付けましたが、円高進行を嫌気されて終値は下落しました。また、コマツ(6301)が値を下げ、任天堂(7974)も低調となっています。

前日に急騰した三井不動産(8801)は反落した一方で、りそなホールディングス(8308)など銀行株は続伸となったのが目立ちました。銀行株の続伸は、今後の心強い支援材料になりそうです。

新興市場では、そーせいグループ(4565)とサンバイオ(4592)が急騰し、Gunosy(6047)も大幅上昇となりました。また、モルフォ(3653)やエディア(3935)が値を飛ばし、メディア工房(3815)はストップ高で引けています。

さらに、新年会シーズンを迎え、串カツ田中(3547)も大幅高となる続伸でした。

 

青山 諭志