2021年1月からスタートした連続ドラマも、作品によっては中盤に差し掛かろうとしています。2020年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、撮影が中断、延長されたり、予定より少ない話数での放送だったりとテレビドラマ界隈でもさまざまな変化がありました。
できれば今年は、そんな心配もなしに存分にテレビドラマが楽しめる1年であると良いですね。
新年、慌ただしくて連ドラを観始める機会を逃したという方、SNSやニュースで話題になっていて気になるけど、途中か観ることには少し抵抗があるという方もいらっしゃるかもしれません。でも、今期ドラマは観始めると止まらない、来週観ずにはいられない作品が多数揃っています。
今回は、そのなかから厳選して3作品を見どころとともにご紹介します。ところどころこれまでの放送のネタバレがありますので、これから配信や録画で観ようという方はご注意ください!
(※これまでの放送のネタバレも含んでいます)
『天国と地獄〜サイコな2人〜』
TBSの日曜劇場で放送中の本作は、綾瀬はるかさんが初めての刑事役に挑戦しています。日曜劇場での主演も今回がはじめてだとか。綾瀬さんと同等に重要になる人物を高橋一生さんが演じているほか、柄本佑さん、北村一輝さん、溝端淳平さんらが出演されています。
綾瀬はるかさんが演じる警視庁捜査一課の刑事・望月彩子は正義感が強く、捜査一課のなかでも自分が正しいと思うままに行動してきたことで、一部の人から煙たがられる存在でした。一方、高橋一生さんが演じる日高陽斗は、化学の研究者でベンチャー企業を立ち上げた経営者という顔を持ちながら、残酷な殺人を嬉々として犯していく殺人鬼でもあります。
とある事件の経過から、日高を犯人とみた彩子は、必ず逮捕するべく捜査を強行していました。ある満月の夜、日高を追い詰めたように思われた彩子でしたが、日高と一緒に階段の上部から転がり落ちてしまい、気がつくと2人の人格が入れ替わってしまったことに気づきます。
刑事の彩子は、経営者の日高として、経営者であり殺人鬼の日高は、捜査一課の刑事彩子としての日々を送ることになってしまったのです。
そこからの行動の読み合いや、騙し合いは観ていて痛快ですね。さらに彩子の身体をもった日高は、その状態で新たな殺人を犯してしまうなど狂気的な行動に出ます。警察も日高と彩子の存在に不信感をもちつつも、いつも日高の頭の回転の速さ、賢さに先を越されてしまい、未だに決定的な糸口は掴めていないままです。
しかし第4話終盤では、日高の身体を持った彩子が、日高に対して「なぜ殺人を犯すのか、知りたい」と興味を示す場面がありました。性別や職業だけでなく、性格や考え方、正義など何もかもが真反対にいる二人の距離感が図らずも少し近づいた瞬間でした。
彩子は日高の殺人を決して許すわけではないと思いますが、どこか共感できる余地を探し始めているのかもしれません。
また、彩子と日高が入れ替わったことで、彩子の様子が変だと睨んでいながら、確かな証拠がつかめず捜査から外されてしまった河原(北村一輝さん)が今後どんなふうに捜査を続け、ふたりの秘密を探り当てていくのかも気になるところです。
入れ替わってしまった二人はもとに戻ることができるのか、また彩子の手で殺人鬼である日高を確かに逮捕することができるのか、もしくは別の真犯人がいるのか、今後の展開が待ち遠しいものです。