持家を一つの目標にしている人もいるのではないでしょうか。ただ、多くの人が住宅ローンを組んで持家を購入すると思います。一方で、子どもの成長は止められませんし、悲しいかな、自身の老化も進んでいきます。教育費や老後資金も考えていかなければなりませんが、住宅ローンありの世帯のお金事情はどうなっているのでしょうか。

今回は持家で、負債3000万円以上世帯のお金事情をみていきます。

働く世帯の貯蓄はどれくらいか?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高は1,755万円(貯蓄保有世帯の中央値:1033万円)で、負債現在高は570万円(負債保有世帯の平均値:1,451万円、負債保有世帯の中央値:1,218万円)となっています。

またこの負債のうち90.9%を占めているのが「住宅・土地のための負債」で、518万円となっています。ここでは負債=住宅・土地のためのローンと考えるものとします。

では、勤労者世帯の貯蓄と負債もみてみましょう。

二人以上世帯のうち勤労者世帯の貯蓄・負債・年間収入額(平均値)

貯蓄現在高:1,376万円
負債現在高:855万円(住宅・土地のための負債は798万円)
年間収入:736万円

貯蓄保有世帯の中央値は801万円、負債額については、負債保有世帯の平均値は1,548万円、負債保有世帯の中央値は1,449万円となっています。二人以上世帯全体と比較すると貯蓄額は下がり、負債額は上がっています。

それもそのはずで、勤労者世帯の世帯主の平均年齢は49.6歳、一方二人以上世帯は59.4歳と10歳ほど若いです。勤労者世帯はまだまだ負債も多く、これから老後資金を考える…という世帯が多いのかもしれません。