正社員で働きたいけれど、現実的には難しいことも

定年後の雇用形態を質問したところ、複数回答で「正社員」が最も多く72.0%、次で「契約社員」が30.3%、「アルバイト・パート」が20.7%となり、正社員希望が7割を超える結果になりました。これは家計のためを考えてのことだと思われます。一方で契約社員やパート・アルバイトの希望もあることから、お金よりも自由な時間を作ったり、仕事のストレス軽減なども考えているのではないでしょうか。

では実際に定年後にどのような雇用形態になっているのでしょう。全体では「正社員」が36.8%、「契約社員」が26.3%、「アルバイト・パート」が23.4%となっています。

最も希望が多かった「正社員」にフォーカスして年代別で比べると、60歳〜64歳は51.0%ですが、65歳〜69歳では21.1%、70歳〜74歳になると14.0%まで下がります。正社員で働きたいという希望があるけれど、年齢が高くなると自分の希望と実際の雇用形態がマッチしないことが浮き彫りになりました。

まとめ

定年後の時間をどう過ごしていくのかは、定年が視野に入ってくる50代だけではなく40代にとっても考えるべき大きな課題となりそうです。自分の希望と現実が合わないこともありますし、そうなるとお金の問題も出てくるのでしょう。逆に定年後は自由な時間を満喫するのもいいですよね。

定年なんてまだまだ先と思わずに、早い段階でイメージをしておくのもよさそうです。

【参考】

55〜64歳定年後の就業意向調査」  ディップ総合研究所

調査手法:インターネット調査(楽天インサイト利用)
調査期間:2020年8月21日(金)~2020年8月24日(月)
調査対象者:47都道府県内の55〜79歳の男女(定年退職前就業者:47都道府県内の55〜64歳の正社員の男女)
有効回収数:8,000サンプル(定年退職前就業者:1,391サンプルを利用)

渡辺 ももえ