ホンダ、1Qの営業損失は1,136億円 コロナによる需要の大幅な減少や販売活動等の一時休止が影響

2020年8月5日に行なわれた、本田技研工業株式会社2021年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:本田技研工業株式会社 代表取締役副社長 倉石誠司 氏\n本田技研工業株式会社 専務取締役  竹内弘平 氏

2020年度 第1四半期 Hondaグループ販売台数

倉石誠司氏:それではご説明いたします。2019年度末から世界中に広がった新型コロナウイルス感染症は、世界に大きな変化をもたらし、すべての人の生活にさまざまな影響を及ぼしています。ホンダも各国での感染拡大防止のための外出規制や経済活動停止を受け、第1四半期を通じて多くの国で生産や販売活動の休止を余儀なくされました。

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四輪事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が大変大きかった4月末時点で、17ヶ国中12ヶ国の生産拠点において生産を休止していましたが、現在はすべての拠点で生産を再開し、第2四半期以降は速やかに市場への製品供給を進めています。世界経済の停滞による需要の大幅な減少など、大変厳しい事業環境ではありますが、ホンダは全社一丸となってこの事態を乗り越え、さらなる成長を目指します。

それでは、2020年度第1四半期決算及び2020年度見通しの総括についてご説明します。2020年度第1四半期のHondaグループ販売台数については、全世界での需要の減少や、一時的な生産や販売活動の停止を受け、二輪事業は185万5,000台、四輪事業は79万2,000台、ライフクリエーション事業は108万3,000台と、すべての事業で減少しました。

主要市場の状況 四輪事業①

続いて、主要市場の状況についてお話しします。まず日本では、全体市場は新型コロナウイルス感染症の影響に加え、前年は消費増税前の駆け込み需要があったことなどにより、前年同期を大幅に下回りました。ホンダも新型「Fit」の好調な販売などはあったものの、3ヶ月累計では前年同期を大幅に下回りました。「N-BOX」シリーズは、2020年上半期の新車販売台数第1位となりました。

2020年度の全体市場は、新型コロナウイルス感染症の影響により、前年度を下回ると見込んでいます。ホンダも市場の減速影響を受け前年度を下回る見通しですが、足元の販売は回復してきており、新型「Fit」や「N-BOX」など主力機種に加え、新型車投入効果などにより販売の拡大を目指します。

主要市場の状況 四輪事業②

米国では、全体市場は新型コロナウイルス感染症の影響により、フリート市場を中心に前年同期を大幅に下回りました。ホンダも前年同期を下回りましたが、乗用車市場において3ヶ月累計の販売台数で首位を獲得するなど、市場を上回るペースで回復しています。

2020年度の全体市場は、6月中旬から新型コロナウイルス感染者が急増するなど、非常に先行き不透明であり、前年度を下回る見込みです。ホンダも市場の減速影響を受け、前年度を下回ると見込んでいますが、3月に発売した「CR-V Hybrid」のような魅力的な商品を今後も提供していきます。

主要市場の状況 四輪事業③

次に中国ですが、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、経済活動の再開に加え、政府の各種消費刺激策の打ち出しにより、全体市場は前年同期を上回りました。ホンダは「Breeze」の投入効果や「Civic」の好調な販売などはあったものの、生産休止に伴う市場への供給不足などにより、卸売販売では前年同期を上回りましたが、小売販売では前年同期を下回りました。

2020年暦年では、全体市場は1月から3月にかけ大幅に縮小しましたが、後半は前年と同等までの回復を見込んでいます。ホンダは、新型車投入効果や工場フル稼働による市場への供給回復などにより、前年度の販売を上回る計画です。

主要市場の状況 ⼆輪事業

続いて、二輪事業です。全体市場は新型コロナウイルス感染症の影響などにより、アジアを中心に前年同期を大幅に下回りました。ホンダは中国や米国での好調な販売はあったものの、主にアジアやブラジルでの生産・販売活動休止の影響などにより、前年同期を大幅に下回りました。

足元では最大市場のアジアを中心に、規制解除に伴う生産・販売活動の再開や各国の消費刺激策の効果もあり、全世界での卸売販売は前年比38パーセント、小売販売は52パーセントと、市場を僅かに超える水準まで回復しています。

2020年度の全体市場は、主要市場のインドやインドネシアを中心に新型コロナウイルス感染症の影響が継続し、前年度を下回る見込みです。ホンダはインドやインドネシアを中心に前年度を下回る見通しですが、ベトナムやタイでは足元で前年度並みに回復し、中国や米国で前年度を上回る見通しです。今後も魅力ある商品の投入を軸にシェア拡大を目指していきます。

2020年度 第1四半期 連結決算総括①

次に、2020年度第1四半期の総括ですが、新型コロナウイルス感染症の影響による需要の大幅な減少に加え、多くの国で生産や販売活動の一時休止による影響はあったものの、全社横断でコストダウンや経費の効率化などに努め、営業損失は1,136億円となりました。

また税引前損失は、持分法による投資利益の貢献はあったものの、734億円となりました。前年度と比較すると3,632億円の減益となりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響約4,400億円と為替影響のマイナス108億円を除くと、約880億円の増益と試算されます。また、販売台数と損益状況はご覧のとおりです。

2020年度 連結業績⾒通し

続いて、2020年度の見通しですが、新型コロナウイルス感染症の影響により先行きは依然として不透明であるものの、収益改善に向けた取り組みを一層強化し、営業利益2,000億円を計画しています。また、税引前利益は持分法による投資利益の貢献などにより3,650億円を計画しています。

前年度と比較すると4,249億円の減益となりますが、新型コロナウイルス感染症の影響の前年度との差の約5,000億円と為替影響のマイナス800億円を除くと、約1,500億円の増益と試算されます。

ホンダは今後も体質改善に向けた取り組みを着実に進め、さらなる体質の向上を目指していきます。なお、販売台数と損益状況はご覧のとおりです。

配当

次に、配当についてご説明します。当第1四半期末配当金は1株当たり11円、2020年度の年間配当金の予想については、1株当たり44円としました。通期では68円の減額となりますが、配当性向は前年度並みの46パーセントとなります。

続いて、財務管理担当専務取締役の竹内より、決算及び見通しの詳細をご説明します。

2020年度 第1四半期 連結決算総括②

竹内弘平氏:それではご説明します。まず、当第1四半期の3ヶ月間の総括ですが、Hondaグループ販売台数は、二輪事業では中国などで増加はあったものの、インドやインドネシアなどで減少しました。四輪事業も中国などで増加はあったものの、米国、日本、インドなどで減少しました。

次に損益の状況ですが、売上収益はすべての事業における減少などにより、2兆1,237億円となりました。営業損失は、販売費及び一般管理費の減少などはあったものの、売上変動及び構成差に伴う利益減などにより1,136億円となりました。

2020年度 第1四半期 税引前利益増減要因

次に、税引前利益の増減要因についてご説明します。税引前利益は販売費及び一般管理費の減少やコストダウン効果などはあったものの、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う販売台数の減少などにより、前年度に比べ3,632億円の減益となりました。

なお、税引前利益に含まれる新型コロナウイルス感染症の影響約4,400億円と為替影響のマイナス108億円を除くと、前年度に比べ約880億円の増益と試算されます。新型コロナウイルス感染症の影響は、売上変動及び構成差、販売費及び一般管理費、持分法による投資利益にそれぞれ含まれています。

事業別 売上収益/営業利益(率)の状況(3ヵ月間)

次に、事業別の業績についてご説明します。二輪事業の営業利益は、販売台数の減少などはあったものの、研究開発費や販売費及び一般管理費の減少などにより、112億円と黒字を確保することができました。四輪事業の営業損失は、販売費及び一般管理費の減少などはあったものの、米国や日本での販売台数の減少などにより1,958億円となりました。

金融サービス事業の営業利益は、クレジット損失引当金の計上差などにより715億円となりました。ライフクリエーション事業及びその他の事業の営業損失は、研究開発費や販売費及び一般管理費の減少などにより5億円となりました。なお、ライフクリエーション事業及びその他の事業に含まれる、航空機及び航空機エンジンの営業損失は71億円となりました。

キャッシュ・フローの状況(⾦融事業を除く事業会社)

2020年度第1四半期3ヶ月間の事業会社のフリーキャッシュ・フローは、4,422億円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の第1四半期末残高は2兆2,509億円となりました。また、ネットキャッシュは1兆4,195億円となりましたが、これは月商の約1.4ヶ月の相当と試算されます。

現時点では手元流動性に大きな懸念はありませんが、全世界横断で投資や経費などの現金支出を抑え、必要に応じて資金調達を行ない、今後も手元流動性を確保していきます。

Hondaグループ販売台数 ⾒通し

続いて、2020年度の連結業績見通しについてご説明します。Hondaグループ販売台数は、二輪事業で1,480万台、四輪事業で450万台、ライフクリエーション事業では531万台を見込んでいます。

対前年度 2020年度⾒通し 税引前利益増減要因

次に、税引前利益の増減要因についてご説明します。税引前利益は、販売費及び一般管理費の減少やコストダウン効果などの収益改善に向けた取り組みを進めるものの、売上変動及び構成差に伴う利益減や為替影響などにより、前年度に比べ4,249億円の減益となりました。

なお、税引前利益に含まれる新型コロナウイルス感染症の影響は、前年度においては当年度は期末にかけて約1,650億円減少すると見込みますが、約6,650億円と試算されます。新型コロナウイルス感染症の影響の前年度との差約5,000億円、為替影響のマイナス800億円を除くと、前年度実績と比べ約1,500億円の増益と試算されます。また、新型コロナウイルス感染症の影響は、売上変動及び構成差、販売費及び一般管理費、持分法による投資利益にそれぞれ含まれています。以上です。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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