脚本を手がけているのは林宏司。『コード・ブルー』や『医龍』シリーズなど、数々の医療ドラマを手掛けています。まさに医療ドラマ界のスペシャリストが手がけた脚本、面白さも納得です。
そんな医療の側面に加え、天才医師たちが抱える苦悩も丁寧に描かれています。主人公・深山も「女帝」と呼ばれる一方、家族を捨てたという罪悪感を抱いていました。
物語が進むにつれ、懸命に医療に取り組む母の姿を見た娘が、一度は離れてしまった関係を再び取り戻そうとする場面が描かれていきます。時に弱さを抱える医師たちの人間らしさも、このドラマの魅力ではないでしょうか。
ドラマの終盤はそんな家族にまつわる新たな物語が展開していきます。三浦友和演じる医師、今出川孝雄が自分の妻の治療を最高の環境で行うため、天才医師たちを集めていたという秘密が明かされるのです。医療とは、さらに命とは、を考えさせられる『トップナイフ』から今後も目が離せません。