新興株市場の振り返りー東証マザーズ指数はしっかり上昇
2016年5月30日(月)の新興株市場はJASDAQ指数が前日比+0.9%上昇、東証マザーズ指数が同+3.7%上昇のしっかりした展開になりました。TOPIXは同+1.1%でしたのでマザーズ指数の力強さが際立ちます。マザーズ指数は全営業日は陽線でしたが上ひげが大きく売り圧力を心配しました。しかし本日はしっかりとした陽線で前日のひげを上回り日中高値圏で引けています。投資家が同市場に戻ってきたという印象です。
ちなみにマザーズ市場の出来高は7,190万株、売買代金は1,615億円で前日より増えています。値上がり銘柄数198、値下がり銘柄数23、変わらずは3銘柄でした。
マザーズ御三家はともに上昇、ブランジスタとアカツキはストップ高を付けた
マザーズ時価総額トップ3のそーせいグループ(4565)、ミクシィ(2121)、CYBERDYNE(7779)はそれぞれ前日比+5%、+1%、+2%と揃って上昇しました。
市場に勢いを与えたのは、スマホゲーム関連株でした。とくに急反発しストップ高で終わったブランジスタ(6176)と一時ストップ高を付けたアカツキ(3932)で、それぞれ同+14%、+15%上昇しました。ブランジスタは、総合プロデューサーに秋元康氏を迎えたスマホの3Dクレーンゲームで、景品に特色があり、注目を集めています。
このほか、じげん(3679)が同+11%、モルフォが同+8%が上昇しました。
一方、下落で目立つのは再びストップ安をつけたアキュセラ(4589)で▲17%下落しました。とはいえ、そーせいをはじめとした他のバイオ銘柄には影響が波及していないため市場は冷静だと言えそうです。
5月31日の着眼点
東証全体を見るとG7明けの本日、円が対ドル、対ユーロで安くなり、これを好感して自動車、電気機器、精密機器などの輸出関連企業がしっかり上昇しました。
東証1部の個別では、好決算のアインホールディングス(9627)が+16%上昇するなど物色意欲は旺盛です。ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)は寄り付き直後高値を付けた後利食い売りに押されて▲7%下落しましたが、代わりに上昇する銘柄もあってゲーム関連は循環物色に入っているとみられます。
全体として、少しずつ市場の熱量が戻ってきたように思われます。値幅を取る投資家の間では、スマホゲーム、バイオ、AI、フィンテック関連で循環物色が続きそうです。一日で急騰してすぐに利食いに押されるとなると、手離れ良く売買しなければ損が出ます。目を付けた銘柄の反発どころをしっかり狙って拾いたいです。
LIMO編集部