株式市場の振り返り-東証マザーズ総合指数は活況の中、終値でも1,200ポイントを回復
2016年5月9日(月)の新興株式市場は続伸となりました。日経ジャスダック平均は前日比+0.9%の小幅続伸に止まりましたが、東証マザーズ総合指数は+2.8%上昇して3日続伸となっています。GW前から不振が続いていた大型株(東証1部)は、ようやく7日ぶりの反発となりましたが、勢いは見られません。その分、新興市場の勢いが更に強まっている印象があります
東証マザーズ総合指数は、4月21日に約9年ぶりとなる高値を記録した後、高値警戒感や新規の材料不足などから、GW前に掛けて停滞が続いてきました。しかし、大型株への投資に対する様子見スタンスが強まる中で、新興市場への注目度が再度増していると言えましょう。9日の相場は、前場の半ばから上げ基調を強め、終値でも1,200ポイントの大台を回復しました。なお、終値で1,200ポイント回復は4月22日以来となります。
また、9日は商いも活況となりました。出来高は5日ぶりに1億株を上回りました。出来高1億4,262万株は、4月15日以来の商いです。その活況な出来高を受けて、売買代金も概算で2,157億円の高水準となりました。なお、騰落数は値上がり159銘柄、値下がり57銘柄、変わらず8銘柄となっています。
医療バイオ関連は堅調、その他にも2桁上昇率が目立つ
9日の東証マザーズ市場における個別株では、連日注目度が高い医療バイオ関連で、非続き堅調な動きが見られました。その中でも、そーせいグループ(4565)が+5%、アンジェスMG(4563)が+4%、ヘリオス(4593)が+3%、ナノキャリア(4571)が+2%など上昇しています。
その他ではロックオン(3690)が+17%上昇してストップ高となり、ブランジスタ(6176)が+12%、Hamee(3134)が+19%、LITALICO(6187)が+12%、Aiming(3911)が+10%、フィンテック グローバル(8789)が+15%、MRT(6034)が+16%など、いずれも大きく値を飛ばしました。その他の注目株では、CYBERDYNE(7779)が+0%、Gunosy(6047)は▲0%でともに小動きでしたが、はてな(3930)は+10%となり、注目を集めました。
一方で、アクセルマーク(3624)は▲10%となり、3日連続の大幅下落となり、下げ止まりの気配が見られません。また、先週末に続き、医療バイオ関連の中にも、アキュセラ(4589)が▲4%、グリーンペプタイド(4594)が▲2%など小安いものも見受けられています。
大型株の見送り機運が続く中、新興市場は引き続き活況が期待可能
新興株式市場の活況とは対照的に、9日の大型株は今年最低の商いとなりました。5月10日(火)も、主力企業の決算発表を控えていること等から、大型株は引き続き閑散状況が予想されるため、新興市場への注目度は一層増してくると考えていいでしょう。政府による景気対策で恩恵がある業種、あるいは、成長戦略に組み込まれそうな業種が物色される展開が見込まれます。引き続き、医療バイオ関連の安くなった銘柄に注目したいと思います。また、一度物色されながらも最近はやや蚊帳の外だったFinTech関連や自動運転関連にも再度目を向けたいと思います。
【2016年5月9日 投信1編集部】
■参考記事■
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LIMO編集部