貧困に悩んだ時期から、30歳で貯金1500万円を達成した女性の事例もあります。彼女は高収入の大手企業勤めでもありません。むしろ、新社会人1年目にして赤字家計を経験しています。小さなステップを踏んで赤字から脱出し、着実に貯金を積み上げていった彼女の事例を見ていきましょう。

「自分がいくら使ったかわからない」を卒業

節約してお金を貯めるには、まず支出の把握が重要です。お金の出入りを把握できるようになると節約の準備も万端です。

彼女の場合、支出を管理するためあることを実行しました。なんと、お財布の中を現金だけの状態にして数か月過ごしたといいます。1週間分のお金である1万円を月曜日にお財布に入れてスタート。キャッシュカードもクレジットカードも自宅保管。

すると、財布の中もスッキリして見やすくなり、残高もはっきりします。「残り〇〇円しかない」と焦りを感じ、支出の都度に必要性を考えるようになったそうです。数か月続けるのは難しそうですが、数週間であればチャレンジできそうな方法ですね。

お金のかかる習慣を卒業

日頃の何気ない習慣の中にも、無駄遣いの原因が潜んでいるかもしれません。通勤経路でドリンクを購入する、コンビニに立ち寄る。こうした習慣に慣れているとお金はどんどん出ていきます。昼食を選ぶ際も人目を気にして安いものを選べない…そういう気になる気持ちや習慣を、思い切って捨てていきましょう。

ローンやキャッシングを卒業

毎月、足りないなと思ってクレジットカードで支払っていると、返済に追われて赤字パターンから抜け出せなくなってしまいます。

彼女の場合も、奨学金や学生時代に通った自動車教習所の費用の返済が重くのしかかっていました。毎月の返済額は3万円。給与の手取り額を考えると大きな負担です。普段からお金が足りず、何かの支払いの際にボーナス払いを選択することも。しかしそれでは頼みの綱の賞与までクレジットの返済で消えてしまいます。

そのためある時期からクレジットカードの利用を減らし、ボーナスに向けて繰り上げ返済を計画しました。その時のボーナスは貯金もショッピングもせず、ともかく返済に充てたのです。すると毎月の家計がぐっと楽になります。心にもゆとりができて、今度は貯金の計画を立てられるようになったといいます。

もしも今、返済がある人は、その返済をひとまず終わらせることを目指しましょう。返済が早めに終わると支払利息の面でもメリットがあります。

低収入を卒業