4. 3月生まれの扶養控除は1年分少ない?年齢を12月31日で数えるため対象になる年が1年遅れ、扶養から外れる年が同じなら1年分少ない
国税庁「No.1180 扶養控除」によると、扶養控除の対象は、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の扶養親族です。19歳以上23歳未満は特定扶養親族として控除額が63万円、それ以外の16歳以上は38万円です(所得税)。
- 【4月生まれ(2026年4月)】38万円の扶養控除が2042〜2044年分の3年、63万円の特定扶養控除が2045〜2048年分の4年
- 【3月生まれ(2027年3月)】38万円の扶養控除が2043〜2045年分の3年、63万円の特定扶養控除が2046〜2048年分の3年
- 【大学を卒業して2049年に扶養から外れる場合】3月生まれは63万円の特定扶養控除が1年分少ない
- 【高校を卒業して2045年に扶養から外れる場合】3月生まれは38万円の扶養控除が1年分少ない
※試算の前提:2026年10月時点の所得税の扶養控除の額で、子の所得が扶養の条件を超えるのは就職した年からとした場合。住民税にも扶養控除があります。
大学院に進むなどで23歳になる年以降も扶養が続く場合は、特定扶養控除の年数はどちらも4年で、時期が1年ずれるだけです。
5. 【行政の現場を取材してきた視点】検証:3月生まれの差は「始まりは月、終わりは学年」というしくみから生まれる
児童手当で3月生まれと4月生まれに差が出るのは、始まりが申請した月の翌月で決まり、終わりが高校卒業の学年の3月でそろうためです。3歳未満の36か月はどちらも同じなので、差は第1子・第2子なら月1万円の11か月分、第3子以降なら月3万円の11か月分になります。
行政の現場を取材してきた立場から見ると、この差は「3月生まれが減らされている」というより、4月生まれが生まれてすぐの11か月分を多く受け取っている、と読むほうが制度の形に合っていると感じます。
扶養控除は年齢を12月31日で数えるので、3月生まれは対象になる年が1年遅れて始まります。1年分少なくなるのは、就職などで扶養から外れる年が4月生まれと同じ場合です。進学や就職の時期で年数は変わるため、どの家庭でも1年分少なくなるわけではありません。
保育園の入園で早生まれが不利かどうかは、市区町村ごとの入園の基準によるため、ここでは比べていません。
第3子以降の月3万円は、上の子が数に入っている間に限られます。大学生の年代の上の子がいる家庭は、上の子が数に入るかどうかを確かめておきたいところです。
6. まとめ
3月生まれの児童手当は、同じ学年の4月生まれより11か月分短く、差は第1子・第2子なら11万円、第3子以降なら33万円です。扶養控除は対象になる年が1年遅れて始まり、扶養から外れる年が同じなら1年分少なくなります。
児童手当の支給の始まりや、第3子以降の数え方は、お住まいの市区町村の児童手当の担当窓口(公務員は勤務先)で確かめられます。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。2026年10月時点の制度で計算しています。実際の支給額は市区町村(公務員は勤務先)、扶養控除は税務署でご確認ください。
参考資料
齊藤 慧