3月生まれは児童手当が少なく、扶養控除も1年分少ないと聞いて、3月に出産を控えて気になっている人もいるでしょう。児童手当は始まりが生まれた月で決まり、終わりは学年でそろうため、同じ学年でも3月生まれと4月生まれで受け取る月数が変わります。

私は行政の現場を取材してきましたが、その立場から見ると、この差は「早生まれだから減らされる」という話ではなく、制度がどこで区切っているかとして知っておきたい点です。

ここでは、同じ学年の4月生まれと3月生まれで、児童手当を受け取る月数と総額を第1子・第2子と第3子以降に分けて比べ、扶養控除の対象になる年もあわせて確かめます。

※児童手当の月額と支給期間は、こども家庭庁「児童手当制度のご案内」と児童手当法をもとにしています。扶養控除の年齢は、国税庁「No.1180 扶養控除」をもとにしています。

1. 3月生まれの児童手当は何か月分?同じ学年でも4月生まれは227か月、3月生まれは216か月で11か月の差

こども家庭庁「児童手当制度のご案内」によると、児童手当は原則として申請した月の翌月分から支給されます。対象は18歳に達する日以後の最初の3月31日まで、つまり高校卒業の学年の3月までの子です。

始まりは生まれた月で決まり、終わりは学年でそろうので、同じ学年なら早く生まれた子ほど受け取る月数が多くなります。

  • 【4月生まれ(2026年4月)】2026年5月分〜2045年3月分の227か月
  • 【3月生まれ(2027年3月)】2027年4月分〜2045年3月分の216か月
  • 【月数の差】11か月

※試算の前提:2026年4月2日〜2027年4月1日生まれの同じ学年で、生まれた月に申請した場合。

月末近くに生まれて申請が翌月になっても、出生の翌日から15日以内であれば、その申請した月の分から支給されます(公務員は勤務先に申請)。

2. 3月生まれの児童手当は総額でいくら違う?第3子以降なら4月生まれとの差は33万円で、第1子・第2子の差の3倍

児童手当の月額は、第1子・第2子が3歳未満1万5000円、3歳以上1万円です。第3子以降は、年齢にかかわらず月3万円です。

3歳の誕生月までの36か月はどちらも同じなので、11か月の差は3歳以上の月額で数えることになります。

  • 【第1子・第2子の4月生まれ】245万円(1万5000円×36か月+1万円×191か月)
  • 【第1子・第2子の3月生まれ】234万円(1万5000円×36か月+1万円×180か月)、4月生まれとの差は11万円
  • 【第3子以降の4月生まれ】681万円(3万円×227か月)
  • 【第3子以降の3月生まれ】648万円(3万円×216か月)、4月生まれとの差は33万円

※試算の前提:2026年10月時点の月額で、生まれた月に申請した場合。3歳の誕生月までを1万5000円とした。第3子以降は、上の子2人が支給の終わりまで数に入る場合(次の章)。

同じ学年の4月生まれと3月生まれで児童手当を受け取る月数と総額(2026年10月時点の月額で試算)1/1

同じ学年で生まれた月に申請した場合の試算。4月生まれ(2026年4月)は2026年5月分から2045年3月分の227か月で、第1子・第2子は245万円、第3子以降は681万円。3月生まれ(2027年3月)は2027年4月分から2045年3月分の216か月で、第1子・第2子は234万円、第3子以降は648万円。差は11か月、第1子・第2子で11万円、第3子以降で33万円

出所:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」、e-Gov法令検索「児童手当法」をもとにLIMO編集部作成

3. 児童手当の第3子以降はどう数える?上の子は22歳になった後の最初の3月31日まで数に入り、いちばん上の子と4学年以内なら3人目は高校卒業まで月3万円

こども家庭庁「児童手当制度のご案内」によると、第3子以降は、年齢が上の子から数えて3人目以降の子です。上の子は、22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあり、親などが生活費を負担している場合に数に入ります。

  • 【数に入る上の子】大学4年生の学年の3月までで、親などが監護に相当する世話をし、生活費を負担している子
  • 【いちばん上の子と4学年以内】3人目の支給が終わる高校卒業の学年の3月まで、上の子2人が数に入る
  • 【いちばん上の子と5学年以上】いちばん上の子が数から外れた月から、3人目は第2子として数える

3月生まれと4月生まれの差の11か月は、4月生まれが生まれてすぐの時期(2026年5月分〜2027年3月分)にあたります。いちばん上の子が数から外れるのが3月生まれの支給の始まり(2027年4月分)より後なら、その後の月はどちらも同じ額になるため、差は33万円のままです。

ここまでで、3月生まれの支給月数と総額の差、第3子以降の数え方を見てきました。

ここからは、扶養控除の1年差と、編集者の視点、まとめを見ていきます。