2. 老後資金の準備でまず確認したい3つのステップ
ここまでの受給額の実態を見ると、「公的年金だけで老後を乗り切るのは難しいかもしれない」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、何から始めればよいかわからず、漠然と貯蓄をしているだけという方も少なくないでしょう。ここでは、老後資金づくりの土台となる3つのステップを紹介します。
2.1 ステップ1:「ねんきん定期便」で加入記録と見込額を確かめる
まず取り組みたいのが、「ねんきん定期便」の確認です。ねんきん定期便では、これまでの年金加入記録に加えて、将来受け取れる年金の見込額も確かめることができます。
年金制度は社会情勢の変化に合わせて見直しが行われ、年金額自体も毎年度改定されます。まずは現時点での自分の見込額を、実際の数字で把握することが第一歩といえるでしょう。
2.2 ステップ2:見込額と目標額を定期的に見直す
ねんきん定期便は毎年届くため、年に1度など定期的なタイミングで見込額を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
そのうえで、老後資金として自分が用意したい目標額との差を確認し、今のペースでよいのか、積立額を増やすなどペースアップが必要なのかを見直していくことができます。
2.3 ステップ3:資産形成の方法を年金制度の変化に合わせて調整する
年金の見込額や制度改正の内容を踏まえつつ、NISAやiDeCoといった資産形成の手段を組み合わせて調整していくことも考えられます。
転職や働き方の変化によって加入する年金制度が変わることもあるため、ライフイベントのタイミングで見込額を確認し、資産形成の配分を見直す機会を作っておくと安心につながるかもしれません。
自分の年金見込額を知らないままにせず、まずは現状を把握することから、老後資金づくりの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
3. まとめ
本記事では、厚生年金の受給額分布の実態と、老後資金づくりのために今から確認しておきたいステップについて解説しました。
厚生年金の受給額は、生活費の目安となる「月20万円以上」よりも「月10万円未満」の割合の方が高く、受給者の8割以上が「月20万円未満」という実態が明らかになりました。
現役時代の働き方によって将来の年金額は異なるため、早い段階から自身の見込額を把握し、対策を考えておくと安心です。
ゆとりある老後を考えるうえで、年金以外の資産を準備しておくことも選択肢の一つです。
まずは「ねんきん定期便」でご自身の状況を確認し、老後資金づくりの一歩にしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
安達 さやか