年末が近づくと、1年間に払った保険料や家計を振り返る機会が増えます。この時期に、自分の年金の記録を見直してみるのもよいでしょう。

老後の年金について、自分は満額を受け取れるのかと考える人もいるかもしれません。とくに、学生のころや収入が少なかった時期に保険料の免除や猶予を受けた人は、その期間が年金額にどう関わるのかを知っておきたいところです。

日本年金機構によると、国民年金保険料の免除や納付猶予、学生納付特例を受けた期間の保険料は、後から納める「追納」によって、年金額を満額に近づけることができます。

また、40年の納付済期間がない人などは、60歳以降に国民年金へ「任意加入」することもできます。

令和8年度の老齢基礎年金の満額は、月額7万608円です。どちらの仕組みも、使える人の条件や期限が決まっているため、早めに確かめておきたいところです。

本記事では、追納できる期間と、令和8年度中に追納する場合の保険料額を一覧にして確かめます。あわせて、追納で増える年金の目安も紹介します。

記事の後半では、任意加入できる人の4つの条件と、手続きの前に確かめたいことも紹介します。

1. 【国民年金の追納】免除・猶予を受けた期間は、承認された月の前10年以内なら後から納められる

追納は、免除や猶予を受けた期間の保険料を、本人の申し出で後から納める仕組みです。追納できるのは、追納が承認された月から見て前10年以内にある免除などの期間です。

日本年金機構によると、1年間分の追納で老後の年金が増える目安は、全額免除の期間で年間約1万円、納付猶予や学生納付特例の期間で年間約2万円です。

1.1 【一覧表】令和8年度中に追納する場合の保険料額一覧表(全額免除・納付猶予、学生納付特例の月分)

  • 平成28年度の月分:1万6850円
  • 平成29年度の月分:1万7070円
  • 平成30年度の月分:1万6900円
  • 令和元年度の月分:1万6950円
  • 令和2年度の月分:1万7070円
  • 令和3年度の月分:1万7110円
  • 令和4年度の月分:1万6990円
  • 令和5年度の月分:1万6770円
  • 令和6年度の月分:1万6980円
  • 令和7年度の月分:1万7510円

図は、平成28年度から令和7年度までの月分の金額です。

令和8年度中に追納する場合の国民年金保険料額(1か月分)1/2

令和8年度中に追納する場合の国民年金保険料額(1か月分)

出所:日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」をもとにLIMO編集部作成

1.2 【追納の加算額と満額】3年度目以降は加算額が上乗せされる。令和8年度の満額は月7万608円

承認を受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納する場合は、当時の保険料額に、経過期間に応じた加算額が上乗せされます。令和6年度と令和7年度の月分には、追納加算額はありません。

たとえば、令和7年度の月分を12か月分追納すると、全額免除・納付猶予などの期間で21万120円になります。

令和8年度の老齢基礎年金の満額は月額7万608円で、昭和31年4月1日以前生まれの人は月額7万408円です。

満額との差は、毎年の年金にずっと関わる点に注意したいところです。追納には期限があるため、時間がたつにつれて古い期間から追納できなくなっていくと考えられます。免除や猶予を受けた時期が10年近く前になる人は、残っている期間があるうちに確かめておきましょう。

家計の状況とあわせて、追納するかどうかを考えていきたいところです。