日本年金機構によると、子どもがいないと受け取れないのは遺族基礎年金で、遺族厚生年金は子のない配偶者も受け取れます。夫の年金が月16万円(老齢基礎年金7万円・老齢厚生年金9万円)、妻が月7万円の夫婦なら、夫が亡くなったあとの妻の年金は月13万7500円です。
同じ月16万円でも、夫の年金のうち厚生年金の部分がいくらかで、妻の年金は月1万5000円変わります。遺族厚生年金は非課税なので、税金の計算に入るのは妻自身の年金だけです。
この記事では、夫の年金の内訳ごとに妻の年金がいくらになるかと、遺族厚生年金が非課税であることの意味を確認します。
1. 夫の年金16万円が基礎7万円・厚生9万円なら、子どもがいなくても妻の年金は「月13万7500円」
夫の年金が月16万円、妻の年金が月7万円で、子どもがいない65歳以上の夫婦で試算しました。妻の7万円はすべて老齢基礎年金で、自分の厚生年金はないものとします。
1.1 子どもがいない妻が受け取れないのは遺族基礎年金だけ
遺族基礎年金を受け取れるのは「子のある配偶者」か「子」で、子とは18歳になった年度の3月31日までの人などを指します。一方、遺族厚生年金は「子のない配偶者」も受け取れます。
1.2 遺族厚生年金は夫の厚生年金9万円の4分の3で、月6万7500円
日本年金機構によると、遺族厚生年金の額は、亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3です。夫の老齢厚生年金が月9万円なら、遺族厚生年金は月6万7500円です。
- 遺族基礎年金:0円
- 遺族厚生年金:月6万7500円
- 妻の老齢基礎年金:月7万円
- 妻の年金の合計:月13万7500円
※試算の前提:夫は老齢厚生年金を受け取っていて受給資格期間が25年以上あり、老齢厚生年金はすべて報酬比例部分として、経過的加算などは含めずにLIMO編集部が計算。
2. 夫の厚生年金が月11万円なら妻の年金は月15万2500円。内訳で月1万5000円の差
夫の年金の合計が同じ月16万円でも、老齢基礎年金と老齢厚生年金の割合は、加入した期間や働いていたときの給与で変わります。内訳を3通りにして比べました。
2.1 厚生年金の部分が多いほど、遺族厚生年金は増える
例)夫の年金が月16万円・妻が月7万円の夫婦 夫が亡くなったあとの妻の年金(子どもなし)1/1
出所:日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」、日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」をもとにLIMO編集部作成
- 夫の厚生年金が9万円:遺族厚生年金は月6万7500円、妻の年金は月13万7500円
- 夫の厚生年金が10万円:遺族厚生年金は月7万5000円、妻の年金は月14万5000円
- 夫の厚生年金が11万円:遺族厚生年金は月8万2500円、妻の年金は月15万2500円
夫の年金の合計が同じでも、内訳によって妻の年金に月1万5000円、年18万円の差が出ることがわかりますね。
2.2 夫の年金の内訳は、毎年6月に届く年金額改定通知書で確かめる
日本年金機構は、年金を受け取っている人に、毎年6月上旬ごろに1年分の年金支払額などをまとめた「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」を送っています。夫の年金のうち基礎年金と厚生年金がいくらかは、こうした通知書や年金証書で確かめておくと、遺族厚生年金の目安がつかめます。
通知書の見方が分からないときは、受給者本人が基礎年金番号を確かめたうえで、ねんきんダイヤルや年金事務所に問い合わせることができます。