障害年金は、保険料を納めていないと対象外になるのではないかと、不安に思う方もいるのではないでしょうか。障害年金には、保険料を納めたかどうかを確認する「保険料納付要件」があります。
日本年金機構によると、原則は、初診日の前日に、初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料の納付済期間と免除期間をあわせた期間が3分の2以上あることです。初診日が令和18年3月末までで、初診日に65歳未満であれば、直近1年間に保険料の未納がなければよいという特例もあります。
この記事では、障害年金の3つの要件と、保険料納付要件の原則と特例、具体例、20歳前に初診日がある場合を確認します。
1. 障害年金の受給には、3つの要件がある
日本年金機構の「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」と「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」(いずれも2026年4月1日更新)によると、障害年金は、次の3つの要件をすべて満たしたときに支給されます。
- 初診日の要件:障害の原因となった病気やけがの初診日が、決められた期間の中にあること
- 障害の状態の要件:障害認定日に、障害等級表に定める等級に該当していること
- 保険料納付要件:初診日の前日に、保険料の納付状況が決められた基準を満たしていること
1.1 障害基礎年金と障害厚生年金で、初診日と等級の要件が違う
- 障害基礎年金:初診日が国民年金に加入している期間などにあり、障害等級が1級または2級に該当していること
- 障害厚生年金:厚生年金保険の被保険者である間に初診日があり、障害等級が1級から3級のいずれかに該当していること
保険料納付要件は、障害基礎年金と障害厚生年金で、同じ基準が示されています。
2. 原則は、前々月までの期間の3分の2以上が納付・免除されていること
保険料納付要件の原則は、日本年金機構のページに、次のように書かれています。
初診日の前日に、初診日のある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が、3分の2以上あることが必要です。判定の対象になるのは、初診日より前の期間です。
2.1 免除期間も、納付済みと同じく数える
保険料の免除期間は、納付済期間とあわせて数えると、日本年金機構のページに書かれています。免除期間は、納付済期間と同じ側に数えられます。
加入期間別に、3分の2以上に必要な納付・免除期間と、未納が許される上限を、一覧にまとめました(編集部の計算)。
- 10年(120月):80月以上が納付・免除。未納は40月まで
- 20年(240月):160月以上が納付・免除。未納は80月まで
- 30年(360月):240月以上が納付・免除。未納は120月まで
- 40年(480月):320月以上が納付・免除。未納は160月まで
3. 特例は、直近1年間に未納がないこと
原則を満たせなくても、特例を使える場合があります。
3.1 初診日が令和18年3月末までで、65歳未満が条件
日本年金機構のページには、初診日が令和18年3月末日までのときは、初診日に65歳未満であれば、初診日の前日に、初診日のある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいと書かれています。
特例の対象は、初診日が令和18年3月末日までで、初診日に65歳未満の場合です。それ以外の場合の扱いは、年金事務所で確認してください。
日本年金機構の「障害年金」のページでは、保険料納付要件は、初診日の前日において、次のいずれかを満たしていることと説明されています。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと