海外のSNSには、保護された動物たちの様子や、その命を救おうとする人たちの活動を伝える「動物レスキュー」の投稿が数多く寄せられ、Instagramを中心に注目されています。

今回注目したのは、動物保護に関する投稿を発信しているユーザーがInstagramアカウント@pawforacause4に投稿した動画です。

投稿では、これまでの生涯の大半を「母親」としてしか見られてこなかった犬のシエナが、治療や食事、安心して休める場所を得て、わずか45日で穏やかな表情を取り戻していく様子が紹介されています。

執筆時点で2194回再生、約113件のいいね!を集めている本投稿。その中から、特に心に残るシーンやSNSでの反響を厳選してご紹介します。

また記事中では、犬や猫を迎えたあと、ともに過ごす時間の長さにつながる平均寿命についても解説していきます。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

1. 【45日で変わった暮らし】壁を見つめていた日々から、穏やかな毎日へ

草地を軽やかに駆けるシエナ1/2

草地を軽やかに駆けるシエナ

出所:@pawforacause4

投稿によると、シエナはこれまでの生涯の大半を、ただ「母親」としてしか見られてこなかったといいます。終わりのない出産を繰り返し、疲れ切った体で、手当てを受けないままの痛みを伴う皮膚の状態にも苦しんでいました。その頃のシエナは、おびえ、戸惑い、すっかり疲れ果てた様子で、ただ壁を見つめていることが多かったと紹介されています。

そんなシエナに変化が訪れたのは、誰かが「産む存在」としてではなく、「シエナ」という一頭の犬として向き合ったときでした。必要としていた薬、体にやさしい食事、獣医師による診察、安心して休める場所、そしてやさしい手。そうした日々が重ねられ、シエナの暮らしは45日間で大きく変わったとされています。動画の後半では、草地を軽やかに駆けるシエナの姿も映し出されています。

2. 【ただの「シエナ」として】笑顔を見せる現在と、これから

カメラを見上げて笑顔を見せるシエナ2/2

カメラを見上げて笑顔を見せるシエナ

出所:@pawforacause4

投稿では、ゆっくりと変わっていったシエナの様子が、いくつかの言葉で表現されています。まなざしはやわらかくなり、体からは力が抜け、安心とはどういうものか、そして愛されるとはどういうことかを少しずつ学び始めたといいます。「もう子犬を産むことも、利用されることもない」と投稿はつづり、眠り、遊び、傷を癒やしながら、本当の自分を見つけていく一頭の犬として、いまのシエナを紹介しています。

ただし、投稿は「シエナの変身はまだ終わっていない」とも伝えています。これからは、繁殖に使うことも、世話を怠ることも、望まれていないと感じさせることもない家族を迎えられるよう、シエナが安心して暮らせる家族を探していると呼びかけていました。

コメント欄では

  • 「ただのシエナ!」
  • 「このチームはタイで野良犬たちを救っています。本当に伝説的な存在で、サムイ島に専門の犬の病院も建設中です。神様からの贈り物のよう」

など、シエナの歩みや、その支援に携わる人々をたたえる声が寄せられていました。

――以上、海外のSNSで注目を集めたワンちゃんのご紹介でした。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
今回の投稿をリサーチする中で、特に印象に残ったのは「産み出せるものではなく、シエナ自身を見てくれる誰かがようやく現れた」という趣旨の一節でした。壁を見つめるだけだった犬が、45日後には花の咲く庭先で舌を出して笑っている。その変化の大きさに、動物が安心できる環境で過ごす時間のもつ力を改めて感じさせられます。もし身近で、元気がなく、触られることをいやがったり、じっと動かなかったりする動物を見かけたときは、「性格のせい」と決めつけず、体調や過去の環境に目を向けることが大切です。迎える側は、いきなり距離を縮めようとせず、安心できる場所や食事、必要な診察を整えながら、その子のペースを待つ姿勢が求められます。なお、投稿の内容だけでは現在の状況は確認できないため、今回は投稿が伝える範囲にとどめています。この記事を通じて一番伝えたいのは、動物には「役割」ではなく、一頭ごとの個性と気持ちがあり、安心できる暮らしに出会えたとき、表情は大きく変わりうるということです。迎えたあとは長い時間をともに過ごすことになるからこそ、その命と向き合う覚悟を、この機会に考えていただければうれしいです。

4. 迎えたら、長い時間をともに。犬・猫の平均寿命は何歳?

保護された命を迎えるということは、その先の長い時間を、ともに過ごすということでもあります。犬や猫は、どれくらい生きるのでしょうか。

アニコム ホールディングスが2025年12月に公開した「アニコム 家庭どうぶつ白書2025」によると、平均寿命は犬が14.1歳、猫が14.5歳でした。犬種別ではトイ・プードル、猫種別では日本猫が、ともに15.3歳で1位です。この数値は、アニコム損保のペット保険の契約データから、2023年度の各年齢での契約頭数と死亡解約の頭数をもとに作った生命表(0歳時点の平均余命)によるものです。

平均寿命が14歳を超えるということは、迎えたあとの暮らしが10年以上続くということです。迎える前に、その長さを思い描いておくと、備えやすくなるかもしれませんね。

参考資料