楽天証券は2026年10月14日、他社でGoogleアカウントやAppleアカウントのログイン情報が第三者に不正取得され、証券口座への不正ログイン・不正取引が行われた疑いのある事案が確認されているとして、注意喚起を出しました。

金融庁の集計では、証券口座への不正取引は2025年4月の3033件をピークに減り、2026年9月は2件でした。件数は落ち着いてきた一方で、口座への入り方は変わってきています。

この記事では、10月に証券会社が注意を呼びかけている手口と、金融庁の集計を確認します。記事後半では、口座を守るために見直したい設定も紹介します。

1. 証券口座の不正ログイン、10月は証券会社2社がパスキーを保存したアカウントの乗っ取りに注意喚起

まずは、10月に出た証券会社の注意喚起の中身を見ていきます。

1.1 SMBC日興証券は10月6日、楽天証券は10月14日に注意喚起

SMBC日興証券は2026年10月6日(10月14日更新)、パスキーを保存している「Apple Account」や「Google アカウント」に注意するよう呼びかけました。第三者がこれらのアカウントに不正にアクセスすると、保存されているパスキーを使ってログインされるおそれがあるとしています。

同社は、原因は証券会社のシステムへの侵入ではなく、第三者によるApple・Googleのアカウントへの不正アクセスだと説明しています。

楽天証券も10月14日のお知らせで、GoogleアカウントやAppleアカウントの情報が流出すると、クラウド上に保存されているパスキーやパスワードも悪用されるおそれがあるとしています。

偽サイトを経由したフィッシングに遭っていなくても、不正アクセスの被害を受けるおそれがあるという内容です。そのうえで、GoogleアカウントやAppleアカウントに2段階認証を設定するよう求めています。なお、同社は現時点で自社での被害は確認されていないとしています。

1.2 パスキーを設定していても、保存しているアカウントが入口になることがある

パスキーは、パスワードの代わりに、スマートフォンの生体認証などでログインするしくみです。偽サイトにパスワードを入力してしまう被害を防ぎやすい方法として、各証券会社で導入が進められてきました。

ただし、パスキーがGoogleやAppleのアカウントを通じてクラウドに保存されている場合、そのアカウント自体が乗っ取られると、証券口座へのログインに使われるおそれがあります。