障害者手帳を持っていると、JRの運賃が割引になる場合があります。ただ、「どんなときに半額になるのか」「近くへ出かけるときも使えるのか」は、意外とわかりにくいのではないでしょうか。
JR西日本の案内によると、割引は基本的に5割引です。1人で乗る場合は、片道の営業キロが100kmを超える普通乗車券が対象です。第1種の人が介護者と一緒に乗る場合は、距離に関係なく、本人と介護者とも5割引になります。特急券とグリーン券は、割引がありません。
この記事では、割引の対象になる手帳と、第1種・第2種の違い、単独と介護者同伴での条件の違い、割引になるきっぷとならないきっぷを確認します。
1. 障害者手帳があると、JRの運賃が5割引になる場合がある
JRには、身体障害者・知的障害者・精神障害者を対象とした旅客運賃の割引があります。割引を受けるには、手帳の「旅客運賃減額」の欄に、「第1種」か「第2種」の記載が必要です。
1.1 対象になる手帳は、身体・療育・精神障害者保健福祉の3種類
JR西日本の「割引制度のご案内」によると、割引の対象は、各自治体が交付する次の手帳です。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳(自治体によっては「愛の手帳」などの名称)
- 精神障害者保健福祉手帳
いずれも、顔写真が貼られ、旅客運賃減額の欄に第1種または第2種の記載があることが条件です。手帳を持っていない場合は、割引のきっぷは買えません。
1.2 精神障害者保健福祉手帳は、令和7年4月1日から対象
精神障害者保健福祉手帳をもつ人への割引は、令和7年4月1日から始まったと、自治体のページに書かれています。大阪府のページでは、1級が第1種、2級と3級が第2種とされています。
手帳に旅客運賃減額の記載がない場合は、手帳を交付した自治体の窓口で手続きをする必要があるとされています。お住まいの市区町村の障害福祉の窓口で、確認してみてください。
1.3 第1種と第2種は、手帳の減額欄に書かれた区分
第1種と第2種は、手帳の減額欄に書かれた区分で決まります。JR東日本の取扱いを案内する横浜市のページでは、次のように説明されています。
- 第1種:身体障害者手帳は障害の程度が重い人、療育手帳はA1・A2(愛の手帳)、精神障害者保健福祉手帳は1級
- 第2種:第1種以外の、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をもつ人
手帳の名称や、等級の表し方は、自治体によって異なります。自分が第1種か第2種かは、手帳の減額欄で確認するのが確実です。
2. 割引は、「単独」と「介護者同伴」で条件が違う
割引の条件は、1人で乗る場合と、介護者と一緒に乗る場合で、大きく分かれます。
2.1 単独で乗る場合は、片道100km超の普通乗車券が5割引
JR西日本の案内によると、1人で利用する場合は、片道の営業キロが100kmを超える旅行が対象です。第1種・第2種のどちらも、普通乗車券が5割引になります。
片道100km以内の近い区間は、単独で乗ると割引になりません。通勤・通学や、近所への買い物などで電車に乗るときは、この割引は使えない点を覚えておきたいところです。
2.2 第1種は、介護者と一緒なら距離の制限がない
第1種の手帳をもつ人が、介護者と同じ行程で乗る場合は、旅行の距離に関係なく割引になります。JR西日本の案内には、次のように書かれています。
- 介護者の乗車券は、手帳をもつ人と同一区間に限られる
- 乗車から降車まで、同一行程で一緒に利用する必要がある
- 割引の対象は、第1種の本人と、介護者1名
横浜市のページには、介護者が単独で乗る場合は、送迎を含めて、割引運賃は適用されないと書かれています。介護者の割引は、本人と一緒に乗るときに限られます。
3. 割引になるきっぷと、ならないきっぷ
割引の対象は、きっぷの種類によっても異なります。JR西日本の案内にもとづいて、一覧にまとめました。
3.1 特急券・グリーン券は割引がなく、回数券・急行券・定期券は介護者同伴が対象
JR西日本の案内では、特急券(指定席・自由席)、グリーン券、寝台券は、単独でも介護者同伴でも、割引がありません。新幹線や特急に乗るときは、運賃の部分だけが割引の対象になる点に注意が必要です。
- 回数乗車券:単独は対象外。第1種が介護者と乗る場合は、5割引
- 普通急行券:単独は対象外。第1種が介護者と乗る場合は、5割引
- 定期乗車券:単独は対象外。第1種が介護者と乗る場合は5割引(小児定期を除く)
小児の定期乗車券は、割引の対象外です。12歳未満の人については、手帳の種類や、介護者の有無によって取扱いが変わります。くわしくは、駅窓口で確認してください。